「おおかみこどもの雨と雪」のコミカライズ作品などで知られる漫画家の優(ゆう)さんが、2017年7月に急性心不全で亡くなったと夫から優さんのツイッター上で報告があり、ファンらからお悔やみの声が続々と寄せられている。
「本来であれば、早速お伝えするところ、あまりにも突然のことで悲しみ深くご連絡が遅くなりお詫び申し上げます」。優さんの夫は2017年9月25日未明、こうツイッター上で説明した。
「持病に直接的な関係はなく、突発的なことでした」
優さんは、暖かみのあるタッチの絵で知られ、アニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」のコミカライズを2012~13年に漫画誌「ヤングエース」(KADOKAWA刊)で連載して、一躍注目を集めた。その後も、「五時間目の戦争」「やわらかモラトリアム」などの作品を発表している。
夫のツイートによると、優さんは5月末から体調を崩して病気療養中だったが、徐々に回復傾向にあったという。亡くなったのは、「持病に直接的な関係はなく、突発的なことでした」としている。
実際、優さんは6月8日、「先日から心身ともに体調が悪く、こんなに悪くなったのは初めてで、病院に行くと薬を出され実家に帰って1か月~2か月ぐらい休んだほうがいいと言われた」とツイッターで打ち明けていた。休養して万全になったら新作に取り組むと意欲を見せ、その後も、体調について「一進一退です」とつぶやいていた。
6月24日には、夫とこんなやり取りまでしたと明かしている。
新作の構想をしている最中に......
「小林麻央さんのニュースを見て、『だんなさん、私が死んだら再婚する?』『しないって』『でも、わたしの希望としては、傷が癒えたころに誰かと幸せになってほしいなあ』という会話をしました」
そして、同じ日に「希死念慮が出るくらいのうつ状態はお薬を何度も何度も調整してようやっとなくなりました。でもまたいつか調子が悪くなるんではないかと言う不安はあります」と漏らしていた。
ツイッターが更新されたのはそれ以来で、優さんの死去という悲しい知らせだった。
優さんの夫は、「ずっと夢であった漫画家になれ、ファンの方々や仕事を共にした人々に支えられ、とても幸せな人生だったと思います」としながらも、「新作の構想をしている最中で、このようなことになり、優本人は悲しく思っていると思います」と妻を思いやった。
ツイッター上などでは、「優さんのイラストが大好きでした。本当に悲しいです」「大好きだからショックで言葉がうまく見つかりません。。。ご冥福をお祈りします」「今後も優さんの作品は人の心を暖かくしてくれると思います」などとファンらから次々の哀悼の言葉が書き込まれている。