仮想空間(メタバース)サービスの「meet-me(ミートミー)」が2018年1月、約10年の歴史に幕を下ろす。
インターネット上のアバター(自分の分身)を動かし、他のユーザーとコミュニケーションを取る仮想空間サービス。米セカンドライフ(2003年スタート)に端を発して、日本でも一時ブームが巻き起こった。そんな最中に生まれたのが、meet-meだった。
2008年4月にリリース
meet-meを運営するココア(東京都渋谷区)は07年、トランスコスモスとフロム・ソフトウェア、産業経済新聞社(産経新聞)の合弁で設立され、その後も伊藤忠商事やフジテレビジョン、イオン、スクウェア・エニックスなどの出資を受けた。
サービスは、07年12月からのテスト運用を経て、08年4月に正式リリース。東京23区の地図を3D化し、各所のランドマークを再現した。ユーザーは、仮想空間内で他のユーザーと会話できるほか、釣りや虫とりなどを楽しめる。11年には、アプリ「meet-me POCKET」をリリースし、スマートフォンにも対応した。
13年からは「ご当地コラボ企画」と題して、「ぐんまちゃん」や「チーバくん」など各地のご当地キャラクターや、J-CASTのマスコット「カス丸」といった企業キャラクターを3Dモデル化し、ユーザーとコミュニケーションをとれるイベントを行っている。また16年ごろからは、ニコニコ動画へ頻繁に「実況動画」が投稿されるようになり、一部ネットユーザーにも認知されていた。
サービス終了は「経営上の理由」
そんな17年9月20日、突如としてサービス終了が発表された。18年1月31日15時をもって、PC・スマホ版やSNS、公式ホームページなど、すべてのサービスが終了される。発表を受けて、ツイッターでは、「終わっちゃうのかー」「サービス終了とかマジかよ...」と嘆く声や、思い入れのあるユーザーからの感謝の声が出ている。
「あの世界観すごく好きだったのにな。10年はすげぇ。久々にやってみるかな」
「定期的に遊んでいたし、数少ない課金してるゲームだったのですが...。やめ時も分からなかったので、やめるきっかけにはなるけれど、やっぱり淋しいなぁ」
ココア広報担当者は17年9月22日、J-CASTニュースの取材に対して、meet-me終了は「経営上の理由」からだと説明した。なお、サービス終了後の18年4月には、正式リリースから丸10年を迎える。10周年イベントの開催予定はないが、
「終了直前に感謝祭のようなお祭りイベントの開催を検討中」
とのことだった。