ニンテンドースイッチ用ゲーム「スーパーマリオ オデッセイ」に、「CERO B」(12歳以上対象)指定がついた。「マリオ」シリーズとして「CERO A」(全年齢対象)でない作品は初めてだ。
発売まで1か月あまり。インターネット上ではその理由をめぐって憶測が飛び交っている。中には、プロモーション動画に見られたマリオの「ある姿」が理由ではないか...との声もあるが、実際はどうなのか。任天堂に聞いた。
「オデッセイ年齢制限あるの?兄さんが乳首出したから?」
任天堂が2017年10月27日に発売する「スーパーマリオ オデッセイ」(以下、オデッセイ)は「とある地球」を舞台にした3Dアクションゲーム。さまざまな「国」を飛びまわりながら宿敵クッパを追いかける。
特設サイトやツイッターアカウントを通じてすでに多くの情報が出回っている。その中でファンの注目ポイントの1つは、シリーズ初の「CERO B」指定がついたことだ。
CEROレーティングマークは、NPO法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構(Computer Entertainment Rating Organization=CERO)がゲームソフトに対して審査・指定するもの。青少年に与える影響に配慮し、表現内容から対象年齢を示す。A、Bのほか、C(15歳以上対象)、D(17歳以上対象)、Z(18歳以上のみ対象)と段階がある。CEROのウェブサイトによると、審査対象の項目は「水着・コスチューム」「ケンカ描写」などがある。
インターネット上ではオデッセイの「CERO B」の理由について憶測も飛び交った。論点の1つはマリオの服装だ。
「オデッセイ年齢制限あるの?兄さん(編注:マリオ)が乳首出したから?」
「マリオが乳首を露出したせいで、オデッセイがマリオ史上初の12歳以上対象のゲームになったってマ?」
「オデッセイの対象年齢の原因にマリオ兄さんの海パン一丁も関わっているのでは」
14日に特設サイトで公開されたPR動画では、確かにマリオが海水パンツ姿をしたシーンがある。
「アクションの一部が『B』に相当するとの判断」
海外でもやはり対象年齢指定が行われており、オーストラリアでは「PG(15歳以上推奨)」に指定された。ゲーム情報サイト「オートマトン」は19日、英語圏でも一部ネットユーザーが「『マリオの乳首』を理由としてあげている」と紹介している。
日本で「CERO B」となったのはなぜか。任天堂の担当者は20日、J-CASTニュースの取材に、「アクションの一部が『B』に相当するとの判断がなされました」と話す。
「本作はこれまでのマリオシリーズと違い、現実に近い世界を舞台にしたフィールドがあります。街中で戦車が走るなどのアクション表現もあり、青少年への影響が考慮されたのかもしれません」
CERO B以上は、対象年齢を設定した根拠となるゲーム内の表現を、「恋愛」「セクシャル」「暴力」「恐怖」「飲酒・喫煙」「ギャンブル」「犯罪」「麻薬」「言葉・その他」の9区分の「コンテンツアイコン」で表示する。担当者によると、オデッセイの場合は「暴力」「犯罪」の2つのアイコンが示されているが、一部憶測があったものに相当しそうな「セクシャル」の表示はないとのことだった。ただ「判断に至った細かい背景までは分かりません」とも話していた。
詳しい「B」指定の背景について、J-CASTニュースはCEROに取材を試みたが、「詳細な審査基準や、判断までの具体的な内容については、非公開とさせていただいております」とのことだった。