米国はタトゥーに寛容かと思いきや
レポートはタトゥーやピアスが与える社会的な影響についても分析しており、興味深いデータも記載されている。
例えば、タトゥーやピアスを入れていることについて86%は後悔していないが、未成年で入れた場合と成人以降に入れた場合を比較し、ある程度の年齢に達した時に同様の質問をすると前者では後悔をする人が増加する。これは、成長するに従い価値観や行為の意味、自身の規範が変化するためだという。
また、タトゥーを入れている人の72%は衣服に隠れる部位に入れており、理由として仕事上の問題や対人関係を挙げていた。米国社会はタトゥーやピアスに寛容な印象もあるが、拒否感を持つ人も少なくなく、法律や条例で見える場所にタトゥーを入れることを禁じている地域も存在するという。
AAPも「(目に見える部位の)タトゥーは社会で広く受け入れる状況になっていない」とし、「未成年が衝動的に顔などにタトゥーを入れると、将来的な雇用や社会的孤立につながる可能性もある」と説明。
レポートの筆者のひとりであるデビッド・リーバイン医師は、次のように指摘している。
「保護者もタトゥーやピアスをするなと言うのではなく、これらがもたらすリスクを正しいコミュニケーションで伝える必要がある。性教育に関する会話は思春期に入る前の11歳ごろから始めるのが理想的だが、タトゥーやピアスも同様のトピックとなる」