音によって原因疾患が分かるほど単純ではない
「この音なら、この病気」という議論は、あくまで可能性の話にとどまってはいる。ただ、J-CASTヘルスケアが耳鼻咽喉科の男性開業医に取材すると、「音によって原因疾患が分かるという単純な話ではありません」と警鐘を鳴らした。「耳鳴りは耳鼻科医にとっても難しい分野」とも話す。素人判断で、感覚的な音だけを頼りに特定の病気だと決めつけるのは禁物だ。
実は健康体でも「耳鳴りかな」と感じることがある。非常に静かな環境にひとり身を置いているとき、外部からの音が遮断されているはずが耳元で物音がして気になることはないか。前出の男性医師は例として、耳の周りの血管で血液が流れる音を挙げた。場合によっては心臓の鼓動だったりもするという。このように実際に耳の周りで音がしていて、外からも聞こえるものは「他覚的耳鳴」と言われる。一方、本人にしか聞こえない耳鳴りは「自覚的耳鳴」だ。
いずれも一瞬感じた程度であれば、心配はいらないようだ。逆に耳鳴りが継続し、ほかの音が聞き取りにくいなど日常生活に支障が出るようなら早期に医療機関を受診するよう、男性医師は勧める。