「iPS細胞」山中教授が寄付呼びかけ 研究環境取り巻く厳しい実態に衝撃

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20年、30年と研究を続けていくために

   山中教授は、研究所の財源のほとんどが期限付きによるために「iPS細胞実用化までの長い道のりを走る弊所の教職員は、9割以上が非正規雇用です」と「ご支援のお願い」のページで明かしている。ツイッターを見ると、この点に驚いた人は少なくないようだ。国の支援が十分なのか疑問を投げかける人、ノーベル賞受賞者の山中教授が自ら寄付を呼びかける事実に驚く人もいた。

   CiRA基金グループの渡邉さんは、「20年、30年と研究を続けていくために、基金を積み上げていかなければなりません」と強調。2016年度末の基金残高は約70億6000万円だったが、渡辺さんは「弊所と同程度の規模のある米国の研究機関には、300億円程度の基金があります。この資金を運用して利益を上げるなどして、安定を保っています」と説明する。

   山中教授は2012年以降、趣味のマラソンを通じての寄付呼びかけも行っている。2017年2月19日の京都マラソンでは自己ベスト更新となる3時間27分45秒で完走したが、このときも寄付へのピーアールに努めた。

   iPS細胞研究基金への寄付は、CiRAの「ご支援のお願い」ページを開くと関連ページに飛ぶことができる。オンラインだけでなく振込用紙を取り寄せて銀行窓口や郵便局の窓口、ATMから寄付することも可能だ。振込用紙が必要な場合は、専用の電話番号となる0120-80-8748(フリーダイヤル)に申し込める。

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