ストーブの扱いを誤って火事を起こしたり、介護ベッドの手すりに首を挟まれたりして高齢者が製品の事故で死亡するケースは相次いでいるため、製品評価技術基盤機構は2017年9月14日、「敬老の日」(9月18日)を前に注意を呼びかけた。
65歳以上の高齢者が関わる製品事故はこの5年間で1280件にのぼり、126人が死亡している。
暖房機能付き便座の長時間使用で「低温やけど」も
同機構の発表資料によると、死亡事故を製品別にみると、ストーブが52人と最も多く、介護ベッドが14人、電動車いすが12人などとなっている。ストーブの事故では、タンクのふたをしっかり閉めずに灯油が漏れ出したり、ガソリンを誤って給油したりして火事になった例が目立つ。介護ベッドでは、古いタイプの物を使って操作を誤り、首をはさんだり、落下したりする例が多い。電動車いすでは周囲の安全を確認せずに道路の穴などに落下したり、転倒したりする例があった。このほか、庭木のせん定作業中に脚立やはしごから落下する人もいた。
また、死亡には至らないものの、暖房機能付き便座にすわり、温度を「強」にしたまま長時間使用して低温やけどをする高齢者が非常に多いという。