伝えられない「中国の損失」
先述の新聞記事によれば、今年3月以降、韓国が中国で販売するすべての商品――自動車から流行曲、周辺商品まで、すべてが大幅に減少している。多くの中国の消費者は、中国政府が韓国に対して懲罰を与えるのに追従し、それまでいずれも大変な人気があったにもかかわらず、もはや韓国に観光に行かなくなり、韓国の流行音楽を聞かなくなり、韓国ドラマを見なくなった。きっかけは中国の同盟国・北朝鮮に対する米韓の軍事戦略だ。
「中国は韓国製品のボイコットを宣言したわけではないが、公式メディアはこうした活動を奨励しており、米国で造られた高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)を配備する韓国の対北朝鮮核武装計画に報復しようとしている」と米紙『ウォールストリート・ジャーナル』は書く。
ただ、記事にある中国の公式メディアがこうした活動を「奨励」しているというのは正確ではなく、「黙認」あるいは「容認」していると言うべきであることを筆者は指摘しておきたい。一方で、韓国製品ボイコットが中国に損失を与えることも、中国メディアは意図的に無視しており、塩城の状況についても一切報道していない。