「注意文書」は「内閣記者会の常駐各社に配布」されていた
すると産経新聞は15日の紙面で、望月記者の発言について「配布の注意文書『官邸が産経にリーク』 本紙、東京新聞に抗議」の見出しで掲載。「産経新聞社は14日、『事実無根であり、社の名誉と信用を著しく毀損するもので看過できない』として発言撤回を求める抗議文を東京新聞編集局長宛てに送付した」と報じている。
この産経記事によると、望月記者が「リーク」と表現した「注意文書」は、東京新聞官邸キャップが了承した上で「内閣記者会の常駐各社に配布」されていた。産経はその配布された文書にもとづいて上記2日紙面の記事を執筆・掲載していた。望月記者はこうした事実関係を確認した上で、15日の撤回・謝罪に至ったと思われる。
なお「注意文書」の送付は、8月25日の官房長官会見における望月記者の発言に端を発している。学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画に関し、「大学設置・学校法人審議会」が出した答申の内容について、正式発表前にもかかわらず望月記者が言及した。官房長官会見はインターネットで視聴可能であることなどから、菅長官は「オープンな会見」(9月14日会見での発言)としている。そのような場で正式発表前の答申内容に触れたことから、官邸報道室は東京新聞に対し、再発防止の徹底に努めるよう「注意文書」を送付していた。
望月記者は15日の会見で、謝罪した後、「それで今日の北朝鮮ミサイル発射についてですが...」と、質問に切り替えた。