公開中の映画「ダンケルク」の日本版公式ツイッターアカウントが、映画の告知にあたって「女性が観ても楽しめる」などとツイートしたことに、「偏見まみれ」「馬鹿にされてる」との批判が女性ユーザーらから寄せられる騒動があった。
こうした批判を受け、同アカウントは問題の投稿を削除。しかし、削除について一切の告知がなかったことから、一部のユーザーからは投稿の真意を改めて説明するよう求める声も出ている。
「英国イケメンにも注目!」
2017年9月9日に日本で公開された映画「ダンケルク」は、第2次世界大戦で実際にあった「ダンケルクの戦い」と呼ばれる大規模撤退作戦を描いた作品。監督は「メメント」「インセプション」などの作品で知られるクリストファー・ノーラン氏(47)だ。
物語の舞台は1940年、フランスの港町・ダンケルク。ドイツ軍に包囲された英仏連合軍の兵士約40万人の奮闘や、彼らを救うために命懸けで戦地に向かう人々の姿を、陸・海・空3つの視点から描いている。
こうした作品について、映画の日本版公式ツイッターが9月13日に投稿した宣伝文が、一部の女性ネットユーザーの反感を買うことになった。同アカウントは「今日はレディースデー」と前置きした上で、
「女性が観ても楽しめる究極のタイムサスペンスとしてInstagramでも話題に!ワン・ダイレクションのハリー・スタイルズら英国イケメンにも注目!ぜひ、映画館で体験を」
とツイートした。
この投稿には、特別試写会に参加したという若い女性が自撮り写真と共に、「One Directionのハリー・スタイルズも出てるんだけどかっこよすぎる」などと映画の感想をコメントしたインスタグラム投稿のスクリーンショット画像も添付されていた。
「すっごい馬鹿にされてる」
こうした宣伝ツイートをめぐって、ツイッター上では、レディースデーを告知する宣伝文の中に「女性が観ても楽しめる~」「英国イケメンにも注目」というフレーズが使われたことに対し、
「今時こんな偏見まみれの宣伝文句書く公式にげんなり...やめてくれ」
「『女性が観ても』『イケメンに注目』とかほんと観客を舐めてると思う」
「すっごい馬鹿にされてる感あるよなー『女性が観ても楽しめる』って」
「女は全員イケメンが出てないと映画みないとでも思ってる?」
といった批判が出ることになった。そのほか、元々ノーラン監督のファンで「ダンケルク」の公開を待ち望んでいたという女性は、
「心底楽しみにしてたものを『女だから』『初めっから』『観に来ないであろう層』にされてるのすっごく不快で心底悲しい」
との思いを訴えていた。
一連の批判を受け、「ダンケルク」日本版公式ツイッターは問題の投稿を9月15日朝までに削除。しかし、投稿の削除にあたって一切の告知がなかったことから、一部のユーザーからは、「なぜツイートを消したのですか?」などと説明を求める声も上がっている。
なお、J-CASTニュースは14日から、同作を配給するワーナーブラザーズジャパン(東京・港区)の担当者に対し、ツイッターの運営体制や投稿の真意などについて取材を依頼しているが、15日18時までに回答はなかった。