日本初「嗜好品外来」が勧める 生活習慣病予防にピッタリのおやつ

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   【健康カプセル!ゲンキの時間】(TBS系)2017年9月2日放送
「賢く食べて健康増進!知らなきゃ損する嗜好品」

   スナック菓子やお酒、タバコなどの「嗜(し)好品」は、健康は度外視で欲求を満たすために摂(と)るというイメージが強い。

   そんな嗜好品だが、実は健康増進につながるものもあるとご存知だろうか。番組では、患者に嗜好品摂取を勧める、日本初の「嗜好品外来」を紹介した。

高血圧&動脈硬化には「カカオポリフェノール」を

   嗜好品外来は、埼玉・戸田市の「戸田中央総合病院」に2年前に開設された。担当するのは、心臓血管センターの内科医、椎名一紀氏だ。

   血圧や悪玉コレステロールが少し高めだが、薬を飲むほどではない人に、楽しんで生活習慣病予防と健康増進ができるよう嗜好品を勧めている。

   血圧が高めの人には、カカオ含有量が70%以上の「ダークチョコレート」を1日20~30グラム食べるよう勧めている。

   ダークチョコレートに多く含まれるカカオポリフェノールには、血管壁を柔らかくする一酸化窒素を活性化させ、血圧を安定させる効果が期待できる。

   また、善玉コレステロールを増やし、血管内の炎症を抑える働きがあり、動脈硬化の予防にもつながる。

   嗜好品外来に1年半通院している岡田節子さん(74)は、ダークチョコレートを毎日20~25グラム食べている。濃厚なチョコレートがお腹にズシリとくるため他の間食を控えるようになったのも手伝ってか、以前は上の血圧の数値が140以上、高い時で150~160だったのが、今は127に落ち着いているという。

青魚と同等の健康効果がある嗜好品とは

   チョコレート以外でカカオポリフェノールを効率的に摂れるのが「ココア」だ。効果的な飲み方として「ショウガココア」と「豆乳はちみつココア」がある。

   ショウガココアは、食品医学研究所の平柳要氏が「最強の組み合わせ」と太鼓判を押す。

   ショウガに含まれる辛味成分の「ショウガオール」には血液をサラサラにする効果があり、カカオポリフェノールの血管拡張作用とあいまって、継続的に飲めばしなやかな血管を保てる。

   ピュアココア(砂糖などを加えていないココアパウダー)5グラムを200ミリリットルのお湯で溶き、皮ごとすりおろしたショウガを小さじ1杯(約5グラム、チューブのショウガの場合は約7.5グラム)加えれば完成だ。甘みが欲しかったらハチミツを入れるとよい。

   豆乳はちみつココアは、ピュアココア5グラムを10ミリリットルのお湯で溶き、温めた豆乳120ミリリットルを入れたらはちみつを小さじ2杯入れて完成。豆乳に含まれるイソフラボン、はちみつに含まれるケルセチンという成分に、血管をしなやかにする効果がある。

   他にオススメの嗜好品が「クルミ」と「緑茶」だ。

   クルミには「αリノレン酸」が含まれ、摂ると体内でオメガ3脂肪酸の「EPA」「DHA」に変化する。

   EPAは血中の血小板が固まるのを防いで血栓を予防し、DHAは赤血球を柔軟にして毛細血管内での赤血球の流れを良くする。クルミを5個食べれば、塩サバ1枚分のオメガ3脂肪酸が摂れる。

   緑茶に含まれるカテキンは血圧を上昇させる酵素の働きを抑える。1日4~5杯飲む人は脳卒中や心筋梗塞になる割合が低いという研究結果もある。

   カテキンを多く抽出するには、90度以上の熱めのお湯でいれるとよい。粉茶にして茶葉ごと飲めばより多くのカテキンが摂取できる。

   もちろん最も大事なのはバランスの良い食生活だ。くれぐれも嗜好品だけに頼らぬよう気を付けるべし。

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