世界人口4%の乾癬患者を救うことができるか
博士らは、ソレノプシンの化合物を作り、それをスキンクリームに1%配合した塗布薬を乾癬にかかったマウスに28日間塗った。そして、ニセ薬を塗ったマウスと比較すると、乾癬で分厚くなった皮膚の厚みが30%減った。また、乾癬によって増える免疫細胞の量が50%減った。さらに、皮膚の細胞の炎症も減少した。これらの効果はステロイド剤を大きく上回る改善だという。
アービサー博士は論文の中でこう語っている。
「世界人口の4%が乾癬で苦しんでいます。これまでの乾癬治療薬に使われていた皮膚軟化剤は、乾癬で硬くなった皮膚をほぐすことはできますが、皮膚のバリア機能を回復するには不十分でした。私たちが開発したソレノプシンの化合物は、乾癬が蔓延している皮膚のバリア機能を完全に回復させる可能性があります」