RSウイルス大流行、赤ちゃん要注意 夏でも感染拡大もはや危険水域

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   RSウイルスによる感染症が拡大している。本来は秋から冬にかけて流行が見られるが、2017年は「季節外れ」ともいえる夏場で患者が増大しているのだ。

   東京や大阪、福岡といった都市圏での流行が目立っている。乳幼児は特に注意が必要だ。

  • RSウイルスの電子顕微鏡像(米疾病予防管理センター)
    RSウイルスの電子顕微鏡像(米疾病予防管理センター)
  • RSウイルスの電子顕微鏡像(米疾病予防管理センター)

9月4日~10日の発生数は過去5年間で断トツ

   RSウイルス感染症は呼吸器の病気で、国立感染症研究所によると生後1歳までに半数以上、2歳までにほぼ100%の割合で1度は感染するという。生後数週間~数か月間に初感染すると、細気管支炎や肺炎と症状が重篤化しやすい。感染者のせきやくしゃみ、会話で飛び散るしぶきを吸い込む飛沫感染や、感染者との直接接触、ウイルスが付いている指や物品をなめることによる間接接触でうつる。

   厚生労働省によると、例年冬期に報告数のピークが見られるが、2011年以降は7月ごろから報告数の増加傾向があるという。2017年は東京都で顕著に多い。

   東京都感染症情報センターは17年8月16日付で、RSウイルス感染症に関して「今年は早めの流行が見られます」と注意喚起を出した。患者の約75%は1歳以下で占められている、特効薬がないので対処療法が中心となる、どの年齢でも再感染は起こり得るといった点を説明している。

   直近となる第36週(9月4日~10日)の発生数は786人で、定点医療機関当たり3.03人。1年前は449件、1.71人だったから大幅増となっており、過去5年間でも群を抜いて多い。保健所別では、定点あたりの発生数が多いのは荒川区、台東区、豊島区、八王子市となっている。

   なお2016年は第40週(10月3日~9日)でピークを迎え、11月以降は2013年以降で発生数が各週とも最も少なかった。去年と同じ道をたどるとしたら、17年も流行の時期が早まっているだけかもしれないが、まったく予測はつかない。

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