大阪府枚方市にあるゲームセンターの店内掲示板に貼り出された一通の投書が、インターネット上で注目を集めている。
投書は、店内にある女児向けアーケードゲーム「プリパラ」について、子供ではなく「大人」が遊んでいるケースが多いとして、筐体の数を「もっとふやしてください」と訴える内容。たどたどしい文字で書かれていることから、ネット上では、幼い子供が書いた投書とみられている。
「プリパラもっとふやしてください...」
「プリパラ」は、タカラトミーアーツが2014年6月から展開している人気アーケードゲームだ。プレイ料金は1回100円。主に女児をターゲットとした内容で、ゲームではスターアイドルを目指す少女を育成したり、服装やアクセサリーなどのコーディネートを集めたりできる。
メディア展開も盛んで、アニメはテレビ東京系で14年7月から17年3月まで全140話が放送された。また、このアニメを原作としたコミックも、小学館の少女漫画誌「ちゃお」「ぷっちぐみ」の二誌で連載されている。
こうした「プリパラ」の世界に夢中になっているのは、メインターゲットの少女たちだけではないようだ。
いまネット上で反響を呼んでいるのは、枚方市内にあるゲームセンターの「お客さまの声」コーナーに貼り出されているという一通の投書だ。あるツイッターユーザーが9月9日に写真付きで紹介した投書には、ところどころひらがなを書き間違えたたどたどしい文字で、
「プリパラもっとふやしてください 大人がいっぱい使っているから」
と書かれている(ただし、「大人」や「使」などは漢字)。店側の返答は、「今後機械を増台することも検討してまいります」というものだった。
この投書をめぐりネット上では、この店では筐体を「大人」のプリパラファン(いわゆる「大きいお友達」)が占拠しているため、子供が遊べない状況になっているのではないか――と受け取るユーザーが続出。ツイッターには、
「プリパラ筐体占領してる大人いっぱいいるからなー」
「大人が子供向け作品を楽しむのは大変素晴らしいが、子供には譲ってやらねぇと」
「子ども向け用を大人が占拠するなよ 誰向けなのか考えて行動しろ」
「大きいお友達、自制しましょうね、、」
といった苦言が相次いで寄せられた。
「マナー違反」騒動は過去にも
一方、この投書について当のプリパラファンたちの間では、「ごめんね...ごめんね...」「今後気を付けます」などと反省したり、自重を呼び掛けたりする動きも出ている。また、ゲームの本来のターゲットである女児のことを「幼女先輩」と敬意を込めて呼びつつ、
「プリパラするときは幼女先輩が絶対優先だろう」
「女児向けのアーケードは幼女先輩優先なのは暗黙のルールだろ」
などと訴えるユーザーの姿も目立った。
J-CASTニュースは9月13日、この投書を掲出しているというゲームセンターの担当者に対し、投書はいつから貼り出しているのか、書いた人物の年齢などの情報は把握しているか――などを取材で質問したが、
「こちらからお話しすることはありません」
との回答だった。
実は、プリパラをプレイする大人のマナーが問題になるのは、今回が初めてではない。14年8月には、ゲーム中にボタンを連打する場面で、「電動マッサージ機」を使用するユーザーがいたとの報告がツイッター上に寄せられ、騒ぎになったことがある。
その後、タカラトミーアーツは9月1日にプリパラの公式サイト上で、「ゲーム中での機械を使用した連打についてのお願いとご注意」と題した文書を発表し、
「(ゲームの)連打シーンにて、高速連打機や、高速振動する何らかの機械を使用してのプレイが報告されております(略)使用はご遠慮頂きますようお願い申し上げます」
と注意を呼び掛けていた。