「いい女を求めるならば、金を稼がないといけない」。埼玉県秩父市の冨田俊和市議(70)が会合でそう発言したところ、「女性蔑視」との指摘があがった。冨田氏は責任を取って2017年9月11日、常任委員会の委員長を辞任した。
インターネット上では発言を「下品だな」と非難する書き込みもあるが、「揚げ足取りだよね」といった疑問の声も少なくない。冨田氏はJ-CASTニュースの取材に「表現として不適切だった」と認めるとともに、発言の真意を語った。
「この程度で言葉狩りに遭うの?」
発言は、地元企業などで構成される地域振興団体「FIND Chichibu」の会員9人と市議全22人による、8月7日の意見交換会でのもの。議会内で「女性蔑視」などと批判され、各会派代表が集まって協議された。約1か月後の9月11日、冨田氏は「まちづくり委員会」委員長を辞任した。所属会派の新井重一郎会長からは注意を受けた。
「いい女を求めるならば、金を稼がないと」発言をめぐって、インターネット掲示板では「下品だなとは思う」「情けない」「分別を弁えろや」と批判の声が出た。一方で、「揚げ足取りだよね」「息苦しい世の中になってきたな」「この程度で言葉狩りに遭うの?」という向きも目立つ。
J-CASTニュースは12日、冨田氏に発言の真意を聞いた。冨田氏は団体会員の自己紹介の後で発言。
「団体が『ファインド』や『イノベーション』を掲げていたが、それにしては大人しすぎるのではないかと感じました。地元の経済発展に向けて発奮してもらうため、刺激のある例示を出そうと思ったのです」