リンパマッサージで「美脚」ゲット 足のお悩み「むくみ」解消法

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【美と若さの新常識】(NHKBSプレミアム)2017年9月7日放送
あなたも美脚に!フットケアの極意(下)

   「美脚」なんて一生手に入らないと思っている人が多いが、それは間違い。骨格も遺伝も多くの人には関係なし!「O脚」に続いて、「むくみ」編。

  • むくみをリンパマッサージで
    むくみをリンパマッサージで
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「むくみ」解消のリンパマッサージは肩回しから

   夕方になると、足がむくむ女性は多い。むくみ知らずの美脚を持つパーツモデルの金子エミさん(46)は、2児の母でありながら今日も若々しく美しい足の撮影スケジュールをこなしている。金子さんに足のケアを聞くと――。

金子さん「足の美しさを保つうえで、リンパの流れをすごく意識して生活しています。日頃自分でフットマッサージをしていますが、リンパのマッサージだけは、プロの方に月1回お願いしています」

   そう、美脚の秘訣はリンパの流れなのだ。そもそもリンパは、余計な水分や老廃物を流す下水管の役割をはたしている。しかし、リンパ管には血液を一気に全身に送り出す心臓のようなポンプがない。リンパ液は筋肉の収縮運動に助けられ、非常にゆっくりと動く。だから、重力の影響を受けやすく、立ちっぱなし、座りっぱなしだと流れが滞り、余計な水分や老廃物が下のほうにたまってしまう。これが「足のむくみ」だ。滞ったリンパ液を流すのがリンパマッサージだが、プロが行なう方法を自分でできないものか。

   これまで5000人以上に施術してきたリンパマッサージの第一人者、佐藤佳代子・リンパ浮腫研究所所長が「リンパドレナージ」という方法を教えてくれた。リンパ浮腫という病気にも効くリンパを流す方法だ。佐藤所長は、まず肩を大きく動かす「肩回し」を始めた。足のむくみを取るために、最初にするのが肩回しとは?

佐藤所長「リンパ管は全身に張り巡らされていますが、リンパ液の流れは1方向で、目指すのは鎖骨付近にあるリンパ液の出口、静脈角(じょうみゃくかく)というところです。ですから、リンパ液の流れをよくするには、まずむくんでいる足の部分をマッサージするのでなく、出口である鎖骨付近を動かしてあげることが重要なのです。高速道路の渋滞を考えてください。出口からどんどん車を出してあげないと、渋滞は解消しないですね」

   2つ目のポイントは、チカラ加減だ。マッサージをする時には強めはダメ。チカラの目安は、食器用のスポンジのデコボコを手のひらで押した時、先だけがへこむ程度がコツだ。リンパ管の壁は薄く弱いため、強く押すと潰れてしまい、流れなくなる。優しくリンパの方向になでるようにこすっていくと、リンパ液の流れを促すことができる。実際この2点を守り、女性お笑いコンビ、Aマッソの2人が10分間リンパドレナージを行なうと......。

Aマッソ村上さん「足の色が全然違う! 何だか透明になってきた気がします」

   肌の透明度がアップし、ほっそりしたように見える。そこで太ももの周囲を測ってみると、1センチ細くなっていた! むくみが消えたのだ。

   「リンパドレナージ」の方法もNHKBSプレミアム「美と若さの新常識」のホームページ(http://www.nhk.or.jp/beautyscience-blog/2017/115/279212.html)にあるので見てほしい。リンパドレナージは入浴中や寝る前にすると効果的だ。

寝たきりの赤ちゃんに「むくみ」がない不思議

   ところで、リンパの流れを良くする方法はほかにもある。「赤ちゃんの呼吸法」から学べるという。赤ちゃんは運動もせず、いつも横になっているのに、なぜむくまないのか。信州大学特任教授の大橋俊夫さんが注目したのは、赤ちゃんが「腹式呼吸」をしていることだった。そこで、大橋教授は横になっただけの状態と、横になり腹式呼吸をしている状態を30分続けてもらい、ひざ下5センチの箇所の足の太さを計測する実験を行なった。すると、寝ているだけでは0.5ミリ短くなっただけだが、腹式呼吸をすると、4.75ミリも短くなった。腹式呼吸をするとリンパ液の流れがよくなり、ひざ下のむくみが解消されてが細くなったのだ。

大橋教授「横になって腹式呼吸をすれば、手足のマッサージ以上にリンパ液が流れます。実はお腹の奥には、『乳び槽』(にゅうびそう)という、全身のリンパ液の約8割が通る場所があります。リンパのネットワークの中で、巨大なターミナル駅のような役割を果たす大事な場所です。乳び槽は風船のように伸縮し、リンパ液がたまると膨らみます。そこで腹式呼吸をすると、体重の重みに横隔膜の動きが加わり、乳び槽に圧力がかかり、たまったリンパ液が一気に流れるのです。赤ちゃんがむくまない理由は、腹式呼吸をして乳び槽を刺激しているからです」

   乳び槽は足のリンパ管に直結しているため、腹式呼吸で7、8時間寝ている間に、きれいにむくみは解消されるという。ところで、リンパをよくする腹式呼吸は寝ていないとだめなのだろうか。

大橋教授「起きている状態でも効果はあります。腹式呼吸はどこでもできるので、仕事中や電車の中など、気付いたときに行なってリンパの流れを良くするといいでしょう」
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