お笑いタレントの出川哲朗さん(53)が自身のブログで、胆管炎のため入院していると明かした。「とにかくめちゃめちゃ痛い」としつつも、「クマやライオンと戦ってきた俺が胆管炎なんかに負ける訳にはいかない」と勇ましい。
胆管炎の原因の多くは、胆石だ。予防のためにも、普段の食生活に気を付けたい。
胆石で胆管がつまり、その場所に細菌が感染
胆管(肝外胆管)とは、胆汁が肝臓から十二指腸を通る管で、日本消化器外科学会のウェブサイトによると長さ10~15センチ、太さ0.5~1センチだ。なお胆汁は肝臓でつくられ、食事をしていない時には胆嚢にたまり、食事の際に胆管から十二指腸に出されて消化を助ける。
製薬会社エーザイのサイトによると、胆管炎は「胆石で胆管がつまり、その場所に腸内細菌などが感染して発症します」という。「食後しばらくして、上腹部に痛みを覚え、吐き気、悪寒、発熱」さらに黄疸が出る場合もある。治療は、症状が軽い場合は点滴と水分補給、食事はとらず、抗生剤と鎮痛剤が投与される。胆石があると、後日摘出手術を行う。
9月10日付の日刊スポーツによると、出川さんは9月6日夜に「のたうち回るくらい痛みが強かった」ため病院で診察を受けたところ、胆管炎と診断されてそのまま入院したという。これまでに痛みは和らいできたようだ。出川さんがブログで病状を報告したのは9月10日。代筆でなく本人が書いたなら、回復に向かっているはずだ。
だが元凶である胆石は、手術をしていないとすればまだ出川さんの体内に残っていることになる。
四ツ谷メディカルキューブのサイトを見ると、胆石のうち最も多いのが胆嚢結石で78%、次いで胆管結石(総胆管結石)が21%となる。「総胆管結石の多くは胆嚢から落ちてきたものなので、総胆管結石の患者さんの殆どが胆嚢にも胆石を持っています」。なお胆嚢炎という別の病気もある。胆石は、決して軽く見てはいけないのだ。