2011年W杯優勝も経験したサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」の元FW・丸山桂里奈さん(34)が、オフサイドやイエローカードなどサッカーのルールを理解していなかったとテレビ番組で告白した。
ネットでは「丸山桂里奈おもろすぎ」と笑いのタネにされる一方、「作り話にも無理がある」と疑いの目を向けられており、本人は番組の放送翌日、ツイッターで「嘘ではないですよ、私嘘つくの嫌いなので」と「ウソ」疑惑を否定した。
監督「お前ふざけるな!」と激怒
丸山さんは、2017年9月10日に放送された「しくじり先生 俺みたいになるな!!」(テレビ朝日系)で「W杯で優勝した時も、サッカーのルールをよく知らないままプレーしていた」と告白した。中でも「オフサイド」に関してはまったく理解しておらず、「オフサイドにかかったことは数えきれないほどある」という。
象徴的なのが2002年、U-19女子世界選手権のAFC(アジアサッカー連盟)予選だった。丸山さんは当時まだ19歳だが、高校3年で全国大会3位、大学1年で全国制覇を成し遂げた、エリート街道まっしぐらの選手。初めて「なでしこジャパン」に選出されたこの大会でも、その右足に期待が集まった。だが本人は、「サッカーのルール&用語をほとんど理解していなかった」という。
丸山さんはそんな中、韓国戦で「トンデモ」プレーを披露してしまう。ゴール前でフリーキックのチャンスを得た場面で、「相手もボールに集中するので、気付かれないと思った」として、相手のゴール後方に隠れようとしたのだ。「FWとして『天才かも』」「最高の作戦を考えた」。心中ではそう思っていたそうだが、試合後のミーティングで「お前ふざけるな!こんなの初めてだよ」と監督からこっぴどく怒鳴られたという。
丸山さんは「年々オフサイド(のルール)って変わっていくじゃないですか。発表されている時に、もしかしたらいなかったのかもしれない」と釈明し、共演者のツッコみを受けていた。
「FWなのにオフサイドを知らないなんてありえない」
「サッカーの歴史は、オフサイドの歴史とともにある。そう言っても、過言ではありません」
小中高12年間、サッカー漬けの生活を送ってきたという都内の20代男性は9月11日、J-CASTニュースの取材にそう話した。
攻撃側の選手がオフサイドポジションにいる場合、後方の味方が前線にパスを出した瞬間にオフサイドの反則を取られるというのが、1925年から長きにわたるオフサイドのルールだ。守備側のDFは、相手がパスを出すタイミングを見計らい、一斉に前方に動けば、相手側の最前線に残っている選手をオフサイドに陥れることができた。
ただ2005年のルール変更により、オフサイドポジションの選手がこうした場合、ボールに関わる、あるいは守備側の選手に影響する動きをしなければ、オフサイドの反則を取られないことになった。攻守双方に影響を与える、ルールの大転換といえる。
2002年の韓国戦から2011年のW杯までの間、こんな変更があったにもかかわらず、丸山さんは「ルールをよく知らないままプレーしていた」のか。
「FWなのにオフサイドを知らないなんてありえない。私はゴールキーパーでしたが、そんなFWだったら、怖くも何ともありません」
先の男性は、J-CASTニュースの取材に応じ、こう疑義を呈した。
ネット上では放送後、「丸山桂里奈おもろすぎ」「ルールわからねーのにW杯優勝できるんだw」と驚く声のほか、
「ルール知らなくプレーしてたとかネタ的なのやめてくれ!」
「作り話にも無理がある」
と信ぴょう性を疑う声も上がった。
丸山さんは11日、「嘘ではないですよ、私嘘つくの嫌いなので」「いろいろ見方はありますね。不愉快にしたら申し訳ないですが、私も今まで本当にたくさんいろいろ経験してきました。ただサッカーには本当に真剣に向き合ってきたので」とツイッターに投稿。「ウソ」疑惑を否定している。
丸山さんは他にも、PK(ペナルティーキック)を「パーソナルキック」の略称だと思い込んで副審を「旗を持っている人」と呼んでいた。「イエローカードの累積で欠場している人を、体調不良で休んでいると思っていた」とも明かし、共演者一同を驚かせた。