小野寺五典防衛相は2017年9月10日、NHKの討論番組「日曜討論」に出演し、北朝鮮が3日に強行した6度目の核実験について「(爆発規模が)160キロトン、これはもう十分大きな脅威。一定程度、北朝鮮はそれなりの核保有国と認められる能力なんだと思う」と述べた。閣僚が北朝鮮の核保有について明言するのは異例だ。
「次はICBMの実験ではないか」
司会の太田真嗣解説委員が「専門家の間では、米国が北朝鮮の核保有を認めるのではないか、との見方をする人もいるが、どう考えるか」とたずねると、小野寺氏は「米国の一部でそういう人がいるのは残念だ」と反対した。その上で、
「日本や韓国にとっては、現実にもう核の脅威はある。北朝鮮と妥協され核保有を認められたら、北朝鮮に核がずっとあるということ、それが国際社会で固定化されたら、私たちは子孫も含めて、いつもこの問題で脅威を感じなければならない」。
と述べた。
小野寺氏はさらに、「北朝鮮が持ちたい能力は大陸間弾道ミサイル(ICBM)。再突入技術を実証すれば、核を弾頭化し、米国本土を狙える。これが最終的な目標とすれば、次はICBMの実験ではないか」と述べ、北朝鮮がICBMの発射実験を行う可能性があるとの見方を示した。