鳥貴族「280円均一」から値上げ 「急成長」への影響は?

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   外食各社が相次いで値上げに踏み切る。人件費、原材料費の上昇や、ビールの安売り規制が影響している。中でも「280円均一の感動」を売りにしてきた業界の勝ち組、鳥貴族の値上げはインパクトを与えそうだ。

   鳥貴族は2017年8月28日、全品280円(税抜)均一を全品298円均一へと10月1日から値上げすると発表した。値上げは約28年ぶり。2時間の飲み放題・食べ放題の「28とりパーティー」も、1人2800円から2980円に引き上げる。

  • 値上げで鳥貴族の業績にどんな影響が出るのか(画像はイメージ)
    値上げで鳥貴族の業績にどんな影響が出るのか(画像はイメージ)
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仕入価格の高騰リスクや酒税法改正の影響

   同社は1985年、大阪府東大阪市で大倉忠司社長が個人事業として創業。当初は関西地区で店舗網を広げ、2005年に関東初進出。07年に100店、12年に300店を達成し、17年8月末時点で570店に拡大した急成長企業だ。14年には東証ジャスダックに上場、15年には東証2部に、16年には東証1部に昇格し、投資家の関心も高い。

   その鳥貴族の最大のこだわりが「280円均一」だった。フードの全食材国産化やグランドメニューのブラッシュアップに取り組みつつ、「280円均一を守ろうプロジェクト」を設置。タッチパネル式のオーダーシステムを導入するなどして、品質・サービスを維持しながら利益率向上に取り組んできた。だが慢性的な人手不足による人件費上昇を解消できる決定打はなく、仕入価格の高騰リスクや酒税法改正の影響が見込まれることから、値上げを決断した。

   右肩上がりだった業績も、変調がみられることも、今回の決断の大きな要素だろう。2017年6月9日には、17年7月期の連結業績について、これまでの増益予想から一転、減益になりそうだと発表。既存店売上高も6月から3か月連続で前年実績を下回っている。

   そこで決断した今回の値上げ。果たして「298円なら許容範囲」と消費者から評価されるか注目だ。

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