麻薬より儲かった中国のICO 全面禁止までの狂乱バブル

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「天からお札が降ってくる」

ICOがもたらす収益率は、一般投資家の常識を徹底的に覆した。『網易科技』は、あるベテラン投資家の言葉を引用して次のように総括している。「ICOの暴利は既に麻薬密売を上回った。帳簿上の数字はウナギ登りで、『天からお札が降ってくる』ようだ」

   17年に入ってデジタル・カレンシー市場は爆発的だった。ビット・コイン投資は、収益率が300%以上。イーサリアム投資は、収益率が500%以上で、ICO投資は、収益率がしばしば100,000%、千倍に達する。

   ICO市場の巨大収益率に目を引かれて、投資家たちは狂ったように殺到した。

   中国国家インターネット金融リスク分析技術プラットフォームが発表した『2017上半期国内ICO発展状況レポート』は2017年上半期に、「国内にはすでに完成したICOプロジェクトが合計65件あり、融資規模は人民元換算で26.16億元(約444億円)に達し、延べ10.5万人が参加している」ことを明確に示している。

   しかし、この数字はかなり控えめで、金融科学技術分析研究機関Autonomous NEXTの統計によると、「国内のICO参与人数は200万人に達している」

   すべてのICOプロジェクトがまともだとは限らない。網易によると、金色財経の最高経営責任者(CEO)で、火幣網創始者の杜均は17年4月から大量のICOプロジェクトと接触してきたが、多くのグループが若者で構成され、ビジネスプランは持っていても他は何もなく、ビジネスプランにも問題があるのに、すぐICOを通して金もうけをしようと考えていた。

   追夢者基金(ドリームファンド)創始者、創新谷(イノバレー)創始者の朱波は微信(ウイーチャット)モーメンツで「深く知り、理解すればするほど、ひやりとさせられる」として次のように指摘していた。「1年たたないうちにICOというこの巨大なバブルは崩壊すると思う。なぜなら、現在、ICOを大量に発行している会社は、その大部分のプロジェクトと会社は、いずれも現在の主流投資家から先行きは良くないとみられており、健全でないICO発行プラットフォームはプロジェクトと会社の質を全く顧みず、狂ったように手数料を集めようとしているからだ」

「このビット・コインの狂騰とICOの氾濫は、2015、2016年の株価暴落の災難が、今度はICOとビット・コインで再演するのではないかと思わせる」
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