「1億光年に一人の美少女」。AKB48の長久玲奈(ちょう・くれな)さん(17)のこんなキャッチフレーズに、インターネット上でツッコミが殺到している。
もともとは一部のファンの間で使われていたフレーズだが、一部メディアが「1億光年に一人~」を見出しに取った記事で長さんを紹介したことで、知名度が急上昇。それに合わせて、「光年って距離だろ」「もう何でもありやん」との指摘が相次ぐことになった。
「エンタの神様」出演で注目
長さんは、47都道府県から代表を1人ずつ集めて結成されたAKB48の「チーム8」の福井代表メンバーとして2014年4月にデビュー。特技はギターの弾き語りで、コンサートなどでの演奏はファンの間で名物となっている。
そんな長さんが一躍注目を集めたのは、17年8月30日放送のお笑い番組「エンタの神様 大爆笑の最強ネタ大大連発SP」(日本テレビ系)。番組のトリでステージに上がった長さんは、地元・福井を自虐的に紹介するギター漫談を披露したのだ。
長さんは、この日のために作ったという自作曲のメロディーに乗せ、
「全国のランキングっていっぱいあるけれども 福井が3位のものもあるんだ... 『場所が分からない県』」
などと歌い上げた。その後、9月5日放送の「AKBINGO!」(日テレ系)では、番組出演までの経緯や収録当日の様子がドキュメント風に紹介された。
AKBグループの現役メンバーがお笑い番組で「ネタ」を披露したことは大きな話題を呼び、番組の内容はスポーツ紙など複数のメディアで報じられた。そのうち、テレビ情報誌の「ザテレビジョン」は6日のウェブ版記事で、
「『1億光年に一人の美少女』 長久玲奈『エンタの神様』ギター漫談で出演 プロデューサー『ブレイクの可能性』」
との見出しを付けて報道。また、「夕刊フジ」も同日のウェブ版記事で、長さんのことを「『1億光年に1人の美少女』と称されるほどの美貌を持つ」と紹介した。
「1億光年って距離の単位なんだけど」
こうした報道を受けて、長さんのキャッチフレーズ「1億光年に一人の美少女」がネット上で大きな注目を集めることに。それに伴って、ツイッターやネット掲示板では、このフレーズについて、
「光年って距離じゃん」
「意味がわからん」
「数字を大きくすりゃいいってもんじゃないだろ」
などとツッコミを入れるユーザーが続出することになった。一方で、「これは『1億光年の距離を探さないと見つからないほどの美少女』っていう意味」と解説するファンも出ていた。
そのほか、「1億光年に一人」という感覚を細かく分析する動きも。例えば、「1光年」は約9兆4千600億キロメートルのため、「1億光年」は約9垓(がい)4600京(けい)キロメートルにあたると説明するユーザーも。また、地球のある「銀河系」の直径が約10万光年だとした上で、
「銀河系1000個並べた中に一人しかいない美少女だと解釈すれば、とりあえず意味は通じます」
などと呼びかけるユーザーも出ていた。
「1億光年に近づけるように頑張ります」
そもそも、長さんが「1億光年に一人の美少女」とファンから呼ばれることになったのは、17年1月23日放送の「世界まる見え!テレビ特捜部」(日テレ系)がきっかけだ。
番組では、「1000年に1人の美少女」のフレーズで知られる女優の橋本環奈さん(18)のブレイクで続々と登場した「○○年に一人の美少女」との肩書を持つアイドル達を紹介。そこで、長さんがネット上の一部で「1億光年に一人~」と呼ばれていることが紹介され、ファンの間で一躍このフレーズが知られるようになった。
なお、長さんは「世界まる見え」の放送翌日にあたる1月24日、動画配信サービス「SHOWROOM」の放送でこのフレーズに言及。「(1億光年と)言われているとは思ってなかったので、すごいビックリしました」として、
「きっと、色々な意見があると思うんですけど、1億光年に近づけるように頑張ります」
とコメントしていた。
ただ、長さんは当初「光年」の意味が分からず、NGT48の山口真帆さん(21)に言葉の意味を尋ねたという。そこで初めて「光年」という言葉を知ったという長さんは、同じ「SHOWROOM」配信の中で、
「距離なんだね...。ビックリ」
と困惑した様子で漏らしていた。