過去2回は「ロフテッド軌道」だったが
これまで「火星14」は7月4日と28日の2回発射され、それぞれ高度は約2800キロ、3700キロを記録。いずれも水平距離は900キロ程度にとどまった。これは、通常よりも高い角度で発射する「ロフテッド軌道」だったためだ。そんな中で、韓国の李洛淵(イ・ナギョン)首相は9月7日、安全保障関係の国際会議でのあいさつで、9日の建国記念日について、
「ICBMを通常の角度で発射する追加挑発が続くという予測もある」
と指摘。「予測」の根拠は示さなかったものの、
「非常に厳しい状況であり、北朝鮮の完全な核武装までの時間は多く残っていない」
などと予断を許さない状況であることを強調した。
「射程5500キロ以上の弾道ミサイル」が、国際的にはICBMだとみなされている。北朝鮮西部からアラスカまでの距離は約5200キロ。したがって、北朝鮮が「火星14」を通常の角度で発射した場合はアラスカにも到達する可能性も指摘されている。