宮崎県庁の記者クラブで開催したマダニについての記者会見中、標本の生きたマダニが逃げ出してしまうというアクシデントが起きた。
河野俊嗣知事は公式サイトで「ご心配をおかけし申し訳ない」と謝罪。しかし、「逃亡」したマダニは未だに見つかっていない。
「死がいは見つからないのでは」
J-CASTニュースが宮崎県庁に確認したところ、2017年9月4日に開かれた記者クラブでの会見の際、同庁福祉保健部健康増進課感染症対策室の担当者が、生きたマダニと死んでいるマダニをそれぞれ1匹ずつ、ふたのついた試験管の中に入れて記者に見せた。
担当者は、「その後、撮影してもらうためによく見せようと生きているマダニをピンセットでつまもうとしたところ、マダニを落としてしまい見失いました」
その場にいた記者らも探し回ったものの発見できず、周囲にスプレー式の殺虫剤を散布した。
逃げたマダニは標本用に飼育されていたもので、野外で採取されたものではなく、ウイルスなどを保菌している可能性は低いようだというが、マダニが確認できなかったため、部屋を閉め切って燻蒸剤(煙のように室内に充満するタイプ)の殺虫剤を散布したという。 マダニは動きが鈍く、長距離を逃げることはない。担当者は殺虫剤によって駆除できたのではないかと考えられるとしている。
死がいは見つかったのか確認したところ、「難しい」との答えが返ってきた。
「室内は掃除機をかけて入念に清掃をしました。マダニを駆除できていたとしても死がいを確認することはできないと思われます」
と話していた。