「国際パビリオン」ランキング、実際は9位より上位??
政府代表の中村氏は
「万博で必ずテーマ通りに真面目に取り組むのは日本とドイツ。国民性が出ているのでは」
と話すが、8月16日には、累計来場者数が50万人を突破するほどの盛況ぶりだ。各国が出展する「国際パビリオン」の来場者数ランキングでは、エジプトやアフリカ館、トルコ、タイ、インドなどに次いで日本館は9位にランクインしている。ただ、このランキングは各国の自己申告に基づいて作成されており、実際の混雑ぶりと比べると、一部の国は「水増し申告」している可能性があるとの指摘もある。こういった指摘を踏まえると、実際には日本館はさらに上位にランクインしている可能性もある。
ただ、中村代表は、こういった「真面目」な展示内容がダイレクトに集客につながっているかどうかは、やや懐疑的だ。それでも、燃料電池自動車(FCV)の「MIRAI」(トヨタ)が日本で実際に売られていることを紹介する部分には関心が高いといい、
「カザフの人は、日本が技術大国だということは、みんな認識している。日本のような技術国になりたいと思っている。だから日本館での近未来や現在の技術、具体的には、水素エネルギーなどの展示には『えーっ!』と驚くようだ」
と話していた。大半のパビリオンが英語とロシア語で展示する中、地元のカザフ語も使っている点も好評だったようだ。
それ以外に「すごい人気」だったのが、05年の愛・地球博(愛知万博)のキャラクター「モリゾーとキッコロ」だ。「自然の叡智」をメインテーマに掲げた愛知万博の理念を継承する「地球産業文化研究所」(GISPRI)が、08年のサラゴサ(スペイン)、10年の上海(中国)、12年の麗水(韓国)、15年のミラノ(イタリア)と、愛知万博以降に開かれた万博すべてに「モリゾーとキッコロ」を登場させており、アスタナもその一環だ。「モリゾーとキッコロ」は、ほぼ毎日日本館の前に登場。またたく間に親子連れが集まり、
「かわいい」
「写真撮ろう」
「『中の人』っているの??」
といった声があがっていた。アスタナ万博の会期は9月10日まで。