ストレスがげっぷの原因になる理由は
Aさん(40代)、Bさん(30代)、Cさん(50代)は、大きすぎるげっぷの音や多すぎる回数に悩まされている。3人とも、揚げ物や甘いものが好きで、食べる量も多いという。
番組で消化器内科を受診してもらったところ、全員が軽度の「逆流性食道炎」を患い、食道に「バレット上皮」があると判明した。
逆流性食道炎は、胃で食べ物を消化する胃液が食道に逆流して炎症を起こす病気で、胸焼けや胃液がこみ上げてくる「呑酸(どんさん)」などの症状があり、げっぷもその一つだ。
胃の粘膜は胃酸を中和する粘液に保護されている。通常、食道は胃酸に触れないが、胃酸が逆流するとその酸に負けないように粘膜が胃と同じように変化する。この状態が「バレット上皮」で、ごくまれにがん化するケースもある。
20歳の女性は、中学時代、続けざまに出るげっぷに悩んでいた。きっかけは友人関係のトラブルで、会話もままならないほどひんぱんにげっぷが出た。病院でレントゲンを撮影すると、胃に大量の空気が。「呑気症(どんきしょう)」と診断された。
ストレスが起こると体が緊張してかたくなり、無意識に歯をかみしめてしまう。舌が上あごに付くと嚥下(えんげ)反射を起こし、唾液を飲み込む。同時に3~5ccの空気も一緒に飲み込み、繰り返されるとげっぷの原因となる。
女性はカウンセリングを受け、ストレスが軽減されるにつれてげっぷもおさまった。
受診が勧められる要注意のげっぷは以下の通り。
(1) 生活に支障が出る、外出したくなくなるなど、回数が多すぎる。
(2) げっぷした時に苦い、酸っぱいと感じる。
(3) 胸焼けをともなう。
数日でおさまれば、食べすぎなどによる一時的なものと考えられるが、ひんぱんに起こるようなら病院で相談しよう。