「キレる高齢男性が増えているのは冷遇されているからだ」そんな86歳の男性の投稿が産経新聞の投書欄に掲載されると「今の老害ほど優遇された世代は無いだろ!」などといった反論がネット上に溢れることになった。
もっと尊敬して扱ってもらいたい、持てはやしてもらいたい、という甘えが冷遇されていると勘違いする原因になっているというのだ。
「5分も待てないのか」とキレて自宅に帰った
発端となったのは産経新聞が2017年8月21日に1面に掲載した「孤立・・・キレる高齢男性」という記事だ。国の統計によれば高齢者(65歳以上)の暴行の摘発が10年前の4倍に増えた。ささいなトラブルから他人に手を出すケースが急増し、火炎瓶や爆弾で無差別に他人を傷つける重大事件も起こっている。タバコのポイ捨てを注意された70代の男が、注意をした当時小学1年の男児の首を絞め逮捕される事件も起こっていると書いている。
この記事に関し同紙の8月31日の投書欄に86歳の男性が寄稿した。
「私も多分、該当者なのだろう」
とし、実体験として大きな駅の改札口で友人2人と待ち合わせをしたが、友人はいなかった。自宅に電話したところ、友人2人は先にレストランに行っているとの事だった。5分到着が遅れたためで、男性は「5分も待てないのか」とキレてレストランには行かず自宅に帰った。そして、高齢者がキレやすくなっている背景は、
「社会で冷遇されていると感じるイライラがある」
とした。携帯電話を持たない老人もいるのに公衆電話が撤去されすぎている。駅の自動改札機も切符で入れるものが減った。
「高齢者にも温かい社会であってほしい」
と訴えた。
ところがこれがネット上で大きな反発を呼んだ。