マダニによる感染症「SFTS」(重症熱性血小板減少症候群)の被害が拡大しているが、ペットの犬や猫の1割がマダニにかまれていたことが、ペット保険のアイペット損害保険が2017年8月30日に発表した調査でわかった。
猫にかまれてSFTSを発症したとみられる女性が昨夏に死亡しており、同社は注意を呼びかけている。
家の周辺の公園や草むらを歩いている時が7~8割
同社の発表資料によると、マダニの被害経験について8月17~18日にインターネットでアンケートを行ない、全国の犬猫の飼い主560人(犬279人、猫281人)から回答を得た。「ペットがマダニにかまれた経験」について、「ある」と答えた飼い主は56人で、全体の10.0%。かまれた割合を犬猫別にみると、犬14.3%、猫5.7%だった。かまれた場所は、犬も猫も「家の周辺にある公園や草むらを歩いているとき」が圧倒的に多く、犬(80.0%)・猫(68.8%)だった。次は「山や川などアウトドア時」で、犬(20.0%)・猫(6.2%)。「わからない」という回答もそれぞれ10%近くあった。
同社では「マダニは身近なところに潜んでいます。散歩やちょっとした外出時も注意が必要です」と指摘する。また、マダニは肉眼でも見える大きさなので、自分で取ろうとする人が多いが、「マダニは頭部を皮膚の奥深くまで埋めるようにかみついています。無理に引っ張ると、胴だけがちぎれて頭部がペットの体内に残り、危険なウイルスがペットの体内に流れます」と、見つけたら自分でとらずに動物病院へ連れて行くことを勧めている。