韓国の聯合ニュースは2017年9月3日、韓国気象庁の話として、12時36分に北朝鮮北東部の豊渓里(プンゲリ)一帯でマグニチュード(M)5.6の人工地震が起きたと報じた。豊渓里には、北朝鮮が過去5回にわたって核実験を行った実験場がある。
北朝鮮の国営メディアは9月3日、金正恩労働党委員長が、新たに製造した大陸間弾道ミサイル(ICBM)の弾頭に搭載する水爆を視察したと報じたばかり。新たに開発した水爆を利用し、6回目の核実験を強行した可能性がある。
韓国・国家情報院は「準備完了」分析していた
韓国メディアによると、韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は8月28日に非公開で開かれた国会情報委員会で、豊渓里の実験場で核実験の準備が完了しているとの分析結果を明らかにしている。これに加えて、8月31日まで行われていた米韓合同軍事演習の期間か、9月9日の建国記念日に合わせて弾道ミサイルが発射される可能性を指摘していた。北朝鮮は8月29日早朝、中距離弾道ミサイル「火星12」号を太平洋に向けて発射し、日本上空を通過させている。
これまで、「弾道ミサイルが米国に届くかどうか」が、トランプ氏の許容範囲を示す「レッドライン」だと考えられてきたが、7月4日に北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」号の発射実験を成功させたと主張したことで「レッドライン越え」の可能性が指摘されていた。仮に核実験が確認されれば、さらに「レッドライン越え」の可能性が高まることになる。