インターネット検索エンジンの「Bing(ビング)」を知っているだろうか。マイクロソフト社が提供するこのBingの利用率が、米国では3割超に達しているという。
日本でネット検索といえば、「ググる」というネットスラングがあるほど普及している「グーグル」、あるいは「ヤフー」のイメージが強いだろうが、「Bing」はどれほど利用されているか。
「Bingはみなさんが思っているより規模が大きい」
米マイクロソフト社が提供するウェブマーケティングサービス「Bing Ads」公式ツイッターは2017年8月18日、Bingのシェア率(3月時点)が米国で33%とする調査結果を投稿した。調査はデジタル市場の分析を手がける米コムスコア社が実施した。
「Bing Ads」は上記ツイートで、「Bingはみなさんが思っているより規模が大きい」としている。他のユーザーからは「Bing使ってるよ」「感激!いつもBing!」といったリプライ(返信)が寄せられている。
ただこのデータは、Bingが検索エンジンのアルゴリズムを提供している米ヤフーや米AOLでの検索も合算したいわば「Bing勢」の集計。米大手統計会社「Statista」が公表している米国の検索エンジンシェア率(17年4月時点)を見ると、ヤフー11.7%、AOL0.8%で、マイクロソフト(Bing)は22.8%だった。それでも、09年4月のBingは8.2%で、ここまで堅実にシェアを伸ばしている。グーグルは安定して60%前後を維持しており、17年4月も63.4%だった。
日本での利用実態はどうか。米統計会社「StatCounter」の調査データによると、日本ではグーグルが67.7%、ヤフーが27.9%で、Bingは3.7%にとどまっている。ただ米国と違い、ヤフー・ジャパンはグーグルのアルゴリズムを検索エンジンに採用しており、仮にヤフーを「グーグル勢」として合算すると95%に達する。Bingの存在感は小さい。