おもちゃ売り場などで売られている実際の紙幣によく似た「子供銀行券」。それを拡大カラーコピーし、女性(22)に「お金」だとして渡した無職の男(36)が逮捕された。
容疑は通貨及証券模造取締法違反。おもちゃのお札を使って買い物をしたため詐欺容疑で逮捕される例は複数あったが、今回は拡大コピーし本物のお札のように見せたことが「模造」の罪に問われた。
封筒に入れられていたため気付かなかった
J-CASTニュースが2017年8月31日に愛知県警に取材したところ、男は5月初旬に名古屋市内のコンビニで「子供銀行券」の1万円札(縦5センチ、横10センチ)を購入し、実物大におもちゃの札の表面を拡大カラーコピーしたことが分かり、8月30日に逮捕した。
「実際の紙幣と紛らわしいものを作ることは通貨及証券模造取締法に違反します」
ということだった。どんな法律かというと、同法第1条に、
「貨幣、政府発行紙幣、銀行紙幣、兌換銀行券、国債証券及地方債証券ニ紛ハシキ外観ヲ有スルモノヲ製造シ又ハ販売スルコトヲ得ス」
と書かれている。ではどうして男の犯罪が発覚したのか。朝日新聞(17年8月31日)などによれば、男は名古屋市内のホテル内で援助交際をし、女性にその対価として5枚を渡した。封筒に入れていたため女性はすぐに気づかなかったが、本物のお札ではないことが分かり警察に相談したことがきっかけだった。この「子供銀行券」は実際のお札より小さく表面はお札そっくりなのだが、裏にはお札の印刷が無い。透かしの部分には「子供銀行券」という文字が書かれている。
この「子供銀行券」を使った犯罪の報道は過去に複数ある。