【その原因、Xにあり!】(フジテレビ系)2017年8月25日放送
「名医がチェック!芸能人の健康法正解?残念?」
ダイエットや冷え性改善、疲れの取り方など、自己流の健康法を実践している人は少なくないだろう。中には、健康そのもののタレントや、長寿の有名人が紹介していたものを取り入れている人もいるのでは。でも、それって果たして正解なのか?
番組では、様々な分野の専門家6人が芸能人の健康法を厳しく判定し、正しい方法を伝授した。
薬よりもせき止め効果が高いハチミツ
的場浩司の朝は、たっぷりハチミツをぬったトーストで始まる。使っているのは、1万円を超える高級な「スズメバチのハチミツ漬け」だ。
的場「疲れた体に糖分は絶対必要。現場でも元気になりたい時にスプーンに垂らしてなめる。魔法だよね」
ハチミツ健康法は、専門家全員が「正解」と判定した。
池袋大谷クリニックの大谷義夫院長「海外の4つの論文で、せき止め薬よりハチミツの方がせきを止めるのに有効との結果が出た」
スズメバチ入りのハチミツというのも大きなポイントだ。
芝大門いまづクリニックの今津嘉宏院長「スズメバチの成分はアミノ酸で、体脂肪を燃やしてエネルギーに変えてくれる。昔からスズメバチを使った健康法があり、カリッと焼いて食べる地域もある」
もう一つの健康法は、夏でも毎日欠かさず行う公園でのトレーニングだ。
「空気を吸う量が少なくなってキツい。俺はキツいのを求めているから」と、マスクをして30分間ジョギングする。その後は「光合成」と称して、10分間両手を広げて太陽光を浴びる。
的場「夏に陽の光を浴びておくと冬場風邪を引きにくいらしい。誰かが言っていた」
こちらには5人が「残念」判定。
のじ脳神経外科・しびれクリニックの野地雅人院長「呼吸すると、酸素のほかに熱も出し入れする。夏の暑い時にマスクでカバーすると、熱中症のリスクが非常に高くなる」
大谷氏「一般的なマスクは苦しくないように隙間があるので、着けて運動しても、体を鍛える点ではほとんど意味がない。マスクを外して10分長く走った方が意味がある」
分厚く隙間が少ない高性能のマスクを着けて運動すれば、呼吸器に適度な負荷がかかり、ダイエットや心肺機能の向上に期待できる。
日光浴で冬に風邪を引かなくなるというのも、「全くの都市伝説」(大谷氏)らしい。
Rサイエンスクリニック広尾の日比野佐和子院長「日光浴は夏なら5分、手のひらを当てる程度で十分。それ以上、光を浴びると皮ふのしわやたるみの原因になる」
「ベッドで寝たまま運動」は大正解
2017年の11月で81歳になる里見浩太朗は、「里見流 朝活若返り法」を実践している。
起きてすぐにベッドの上で、寝たまま両脚を付け根から回したり、腕で抱えて胸に近づけたりなど、5分間体を動かす。腰痛予防のために始め、毎日行っている。
里見「目が覚めますね。血液の循環がよくなります。ベッドの上でズボラにやるから続く」
これには全員が「正解」判定だ。
今津氏「65歳以上の人が関節に負担をかけると、ケガやトラブルのもとになりやすい。体重をかけず、軽い運動から始めているのが非常によい」
軽い運動の後は入浴だ。15~20分ほど、37度とぬるめのお湯でゆっくり温まる。最後には冷水のシャワーを頭から浴びる。
「皮ふがシュッと締まる感じ。1日のスタートラインに立つ一歩」という里見だが、全員から「残念」判定を受けてしまった。
東京都市大学の早坂信哉教授「非常に危険な入浴法。できれば明日からやめていただければ。ただでさえ朝は脳出血や心筋梗塞を起こしやすい。冷たいシャワーはものすごく血圧が上がる。お風呂だけなら非常によいです」
入浴後に水を浴びたい時は、足にかける程度にしよう。
里見は15年間毎日、風呂上がりに手作りジュースを飲んでいる。これが朝起きて最初の水分補給だ。
スタジオで披露したのは、ニンジン、リンゴ、ショウガをミキサーにかけ、シークワーサー果汁と合わせたもの。専門家も含め、出演者全員「美味しい」と絶賛していたが、健康法としては4人が「残念」と判定した。
大谷氏「ジュース自体は素晴らしいが、問題は飲むタイミング。お風呂に入った後の最初の水分摂取があのジュースでは明らかに遅い。お風呂に入る前に水分を摂(と)らないと脱水になってしまい、入浴中に血がドロドロになる」
特に夏の朝は、睡眠中の発汗で脱水状態になっている。そのまま入浴すると血液がドロドロになり、心筋梗塞や脳卒中の危険が高まる。起きてすぐの水分補給を心がけよう。
「正解」と判定した日比野氏は、「美容と老化予防の観点からするとパーフェクト」と太鼓判を押した。
ニンジンに含まれるベータカロテンは皮ふや粘膜の健康を維持し、しみやがんの予防に効果が期待できる。
リンゴは免疫力アップ、ショウガは新陳代謝のアップと血行の促進、シークワーサーは血糖値の上昇を抑え、高血圧予防につながる。