株価は2000円前後で推移
しかし最終的にサーベラスへの支持は広がらず、両者は話し合いを続行。2014年4月の再上場に漕ぎ着けた。想定価格を下回ったため、サーベラスは当初の売却を見送ったが、その後は段階的に売りに回った。2017年3月末には10%弱に、5月に提出された大量保有報告書では2.4%弱まで低下していた。
後藤氏は全株放出を受け「サーベラス社とは2013年に一時緊張感が高まった場面もあったが、2014年には西武HDの上場も実現し、2006年の出資から約11年半にわたるサポートに感謝している」とのコメントを発表した。
ただ、西武HDの株価は低迷している。2014年4月の上場初値は1600円。1年後には一時3600円台をつけたが、そこからは下落基調で、ここ1年は2000円を挟んだ展開になっている。サーベラスの全株売却を発表した翌日には久しぶりに2000円を回復した時間帯もあったが、安定していない。
「もの言う株主」がいなくなった後、西武HDをどう成長させるのか。これからが後藤氏の正念場だ。