オーストラリアは「日本戦は引き分け狙い」?
ネット上では、崖っぷちに立たされたサウジアラビアが「最終の日本戦は死に物狂いになる」と考える向きや、「アウェイのサウジ戦は審判も敵になる」といわゆる「中東の笛」への懸念も示されている。16年9月1日のアウェー・UAE戦で、日本のゴールインと思われたシュートがノーゴールの判定を下されて物議を醸したのは記憶に新しい。
また、原氏は上記の投稿で「実はサウジアラビアが破れて一番喜んでいるのは、オーストラリアかもしれない」(原文ママ)とも述べている。オーストラリアは「9月5日にホームでタイ戦を残している」と実力差のある相手との試合があるのを理由に、「日本戦は引き分け狙いでくるのではないか」と無理のない守備重視の戦術を予想した。ネット上でも「オーストラリア的にはアウェイ日本で1、タイで3の勝ち点4で御の字」との考えもある。
日本はこれまでW杯予選でオーストラリアに勝利したことがない。ゆとりができたオーストラリアに勝つのは難しさが増したといえる。これを考えると、仮に引き分けたとして、勝ち点が日本18、オーストラリア17、サウジ16となる。最終戦でオーストラリアが狙い通りタイに勝てば20。日本はサウジに勝てば21になるが、負ければサウジが19になって逆転される。上記のように、サウジが最終戦で死にもの狂いで来ることを考えると、決して楽になったとはいえず、サウジが必死になる分、厳しさが増したともいえる。「どちらかに勝たねばならない」という状況ではなくなったとはいえ、楽になったとは決していえない。
さらに、バヒド・ハリルホジッチ監督の「解任論」はいまだくすぶっている。30日の日刊スポーツでは、JFA関係者の話として「オーストラリア戦に負けた場合、今の体制でサウジとのアウェーに向かうことは考えにくい。引き分けても試合内容によっては監督更迭があるかも」と報じた。天国か地獄かが決まる大一番を前に指揮官交代という劇薬を仮に投じれば、チームが混乱に見舞われる可能性もある。