回転寿司チェーン大手「くら寿司」が、シャリの代わりに大根を使った寿司の販売を始めることになり、ネット上で驚きの声が上がっている。
「寿司じゃないやん新しい料理」「ネタと大根。もう刺身じゃん」「刺身食えばいい」。2017年8月29日にくら寿司の新メニューが発表されると、ツイッターなどではこんな書き込みが相次いだ。
糖質を抑える健康志向の高まりを受け
新メニューの写真を見ると、「シャリ野菜 ビントロ」では、短く切り刻んだ大根の上にネタのビントロが乗って握り寿司風になっている。まさに、大根がシャリになった形だ。シャリは酢飯だが、大根は酢漬けだ。
シャリ野菜は、糖質を抑える健康志向の高まりを受けて、「糖質オフシリーズ」の1つとして、「野菜の日」の8月31日から全国の各店舗で売り出す予定。切り刻んだ大根の中にネタを入れてノリで巻いた巻き寿司「シャリ野菜 まぐろ手巻き」など計4種類がある。それぞれの糖質は62~88%もオフになっている。価格は、通常の寿司と同じ100円(税抜)だ。
この新メニューについて、ネタだけ食べてシャリを残す写真などが出回ったこともあって、「シャリを捨てられるよりはマシ・・・なのか?」といった声が出た。また、「シャリが大根では寿司の味がするのか?」「なんか違う」などと否定的な向きもあった。
一方、挑戦的な試みに理解を示す声も上がっており、「糖尿病や血糖値高めの人にとってはいいと思う」「面白い!とか何だろう?って思わせる」などと書き込まれている。
「大根は味付けされ、刺盛りと違う」
くら寿司を展開するくらコーポレーションの広報・宣伝部では、J-CASTニュースの取材に対し、刺身とつまのように見えるとの指摘について、こう説明した。
「大根は、砂糖、塩、醤油、ゆず胡椒で味付けされ、お寿司のよさを残しています。味付けが工夫されており、刺盛りなどと同じではありません。新感覚のお寿司として、その食感を楽しんでほしいと思っています」
シャリの代わりに大根を選んだ理由については、こう言う。
「刺身につまとして使われ、親和性があると初めから目を付けていました。食べてみると、野菜の食感があり、シャキシャキとして寿司のネタにもマッチすることが分かりました。シャリほど小さくしなかったのは、ネタと食べ合わせたときの一体感を得るためです」
シャリを残す人は、以前より見受けられるようになったというが、今回の新メニューとは関係がないという。シャリ残しがネット上で話題になる前から、生活習慣病を予防してもらうためにも糖質制限のメニューは検討していたとしている。