1923年に建てられた銚子電鉄・本銚子駅(千葉県銚子市)の駅舎が、「24時間テレビ 愛は地球を救う」(日本テレビ系)の企画でリフォームされた。
生まれ変わった駅舎に地元住民からは歓迎の声が相次ぐ一方で、リフォームに複雑な思いを抱く鉄道ファンも。本銚子駅のノスタルジックな雰囲気が駅舎の改装によって「台無し」になったとして、「残念」「元に戻して」と嘆く声が出ているのだ。
待合室にはステンドグラスも
2017年8月26日、27日放送の「24時間テレビ」では、「ヒロミの24時間リフォーム~オンボロ駅を直そう!~」と題した企画が放送された。これはタレントのヒロミさん(52)が、番組の放送中に駅舎の「生改装」に挑戦するという趣旨だ。
本銚子駅舎は築94年。一日平均の乗員人員は86人(千葉県統計年鑑、2015年度の数字)で、主な利用客は駅のすぐ側にある市立清水小学校の生徒たちだ。
番組では、今回のリフォームは清水小学校の生徒たちが依頼したものだと説明。「崩れそうで怖い」「電気もついていない」という生徒の声を紹介しつつ、番組ナレーションでは、
「あらゆるところが朽ち果てた本銚子駅の駅舎。運営する銚子電鉄も、『お金がなくて手が付けられない』という」
と説明した。実際、リフォーム前の駅舎はトタン屋根の一部がはがれ落ちたり、壁に穴が開いたり......と、老朽化が進んでいた。
いったい、ヒロミさんはこの駅舎をどう改装したのか。
番組終盤に完成後の姿が披露された駅舎は、外壁にレンガ調のパネルが埋め込まれた「大正ロマン風」の仕上がり。サビだらけだったトタン屋根は、鮮やかなエメラルドグリーンに。待合室には、小学校の生徒たちが手作りしたガラスを埋め込んだ「ステンドグラス」も設置された。
新たに生まれ変わった駅舎に、普段から駅を利用する生徒たちは感激。番組では、「すごいです!」などと興奮気味の生徒たちが、番組側にお礼の手紙を送る一幕も。思い思いに感謝の言葉を口にする生徒たちの姿に、ヒロミさんは涙をこぼしながら「よかった...」と呟いていた。