セガゲームス(東京・品川区)が主催したゲームの新作発表イベントで「不適切な発言」があったとして、セガの韓国法人「セガ・パブリッシング・コリア」は2017年8月28日、公式サイト上に謝罪文を掲載した。
イベントは8月26日に東京・秋葉原で開催。その中で、俳優の寺島進さん(53)が「ステージの上に朝鮮人が何人かいる」「朝鮮からミサイル飛ばさないように願ってる」などと発言したことで、韓国ネットを中心に批判が起きていた。
「不買運動に発展してもおかしくない」
イベントはセガの人気タイトル「龍が如く」シリーズの新作発売を伝えるもの。寺島さんは、新作に登場するキャラクターのモデルを務めており、イベントにゲストとして出席した。イベントの様子はネットで動画配信された。
イベントの終盤にコメントを求められた寺島さんは、突如、
「今日、ステージに上がっている何人かは朝鮮人なんで、あの、ほんと...朝鮮からミサイル飛ばさないように願っているだけでございます。よろしくお願いします」
と発言した。
この日のイベントで寺島さんと共に登壇していたのは、俳優の白龍さん(64)、木下ほうかさん(53)、お笑い芸人の木村裕一さん(54)ら。寺島さんの発言を受け、木村さんは「この後、謝罪会見です。早い方がいい」などとツッコミを入れ、会場からは笑い声ももれた。
寺島さんの「朝鮮人」発言は、主に韓国ネット上で物議を醸し、ツイッターなどには、
「寺島進には失望した」
「ゲームの不買運動に発展してもおかしくない」
「どうしてわざわざゲームと関係ない発言をしたのか」
といった現地ユーザーからの批判が相次いでいる(原文はいずれも韓国語、編集部訳)。
実際、複数の韓国メディアが寺島さんの発言を報じており、現地紙の中央日報は8月27日配信の電子版記事で、寺島さんが発した「朝鮮人」という言葉について、「韓国人を卑下するときに使う言葉」(編集部訳)だと説明している。
韓国のセガ関連法人「心から謝罪いたします」
こうした状況を受け、韓国にあるセガの関連法人「セガ・パブリッシング・コリア」は8月28日、「セガ主催イベントでの登壇者の発言に関するお詫び」(原文は韓国語、編集部翻訳。以下同)と題した謝罪文を公式サイト上に掲載した。
謝罪文ではまず、「8月26日に開催した『龍が如くスタジオ』の新作発表会で、登壇者から不適切な発言がありました」と報告。その上で、
「今回の件で、皆様に不快な思いをさせたことを心から謝罪いたします」
とお詫びした。
続けて「セガグループは、世界中のプレイヤーの方々に感動的な体験を提供したいとの思いで努力しており、今回の件については非常に残念に感じております」とコメント。謝罪文の末尾では、
「今後このような事態が発生しないよう、再発防止のため万全を尽くします。改めて心からお詫び申し上げます」
としている。