「ありがとうテレビ東京」――そんな声が上がったのは、北朝鮮のミサイル発射後のテレビ東京(テレ東)の番組編成だ。
2017年8月29日朝6時ごろ、北朝鮮がミサイルを発射したことを受けて、各局は一斉に特別番組への切り替えを行った。
ニュース速報は放映も、予定通り「最終回」
テレ東も例外ではなく、発射直後に「国民保護に関する情報」に切り替わり、7時からの「おはスタ」を中止して、ニュース速報を放映した。しかしおはスタ終了の7時30分――。
「フレンズのみんな、あつまれー!」
予定通り放送が始まったのは、再放送中の人気アニメ「けものフレンズ」最終回だった。
「全人類が放送休止だと確信していたのに何事もなかったようにけものフレンズ最終回を放送するテレ東」
「ミサイル報道の中、けものフレンズを放送するテレ東は神」
「ミサイル情報でおはスタがないことに不安を感じていた娘。けど、けものフレンズが始まって笑顔になって踊り始めました。ありがとうけものフレンズ、ありがとうテレビ東京」
など、ツイッターにはテレ東の対応への喜び、驚きの声が広がる。
その後も、L字型画面で最新情報が伝えられたものの、「けものフレンズ」は最後まで無事に放送された。
NHK、キー局はいずれも北朝鮮番組
同時間帯のNHK、キー局はいずれも、ニュース・ワイドショーの枠で一貫してミサイル問題の報道を続けていただけに、テレ東の違いが引き立つ形に。
過去にもこうした臨時ニュースの際、テレ東のみが通常放送を行う事例は少なくなく、ネット上では「テレ東最強伝説」「テレ東が速報に切り替えたらやばい」と冗談めかして語られてきた。今回の放送についても、
「我々は恐怖に屈しないとのメッセージを、けもフレ最終回放送で表明する。変わらない日常を送ることこそ強い国である証左である」
「ああいう挑発行為をする連中には、『普段通りの日常』を過ごす姿を見せつけてやるのが一番のカウンターになるので、今回北朝鮮に一番ダメージ与えてるのはテレ東である可能性がある」
と、テレ東ならではの対応を「深読み」して称賛する声も上がっている。