電話会談最後で「日本国民の間に心配が少しある」
そのわずか8日後に、文氏は微妙に軌道修正を図ったようだ。安倍氏と文氏は8月25日、4回目の電話首脳会談を行い、北朝鮮の弾道ミサイル問題では緊密に協力することを確認した。日本の外務省は、徴用工問題をめぐるやり取りについて
「最後に、安倍総理から、日韓の懸案を適切に管理していくことが重要であるとの趣旨を述べつつ、『徴用工』問題についての我が国の立場を述べた」
と発表していたが、さらに詳しい内容が韓国メディアから明らかになった。
会談の最後、安倍首相が徴用工問題に関する文大統領の発言をめぐり「日本国民の間に心配が少しある」と切り出した。聯合ニュースと国民日報は、会談での両首脳の発言について、ほぼ同内容を報じている。両社の報道では、大統領府関係者の話として、文氏が
「この問題は日韓基本条約と日韓会談で解決され、韓国政府も(元徴用工に)補償した」
と発言した上で、8月17日の記者会見での発言については
「韓国最高裁が、国家間の問題ではなく、被害者と会社との間に残っている個人の請求権まで解決されたものではない旨の判決をした」
と説明。続けて文大統領は
「この問題が両国間の未来志向の関係の発展に障害にならなければよいと思う」
とも述べ、安倍首相は
「状況を適切に管理し、成熟した関係でなければならない」
と応じたという。