東京では記録的な雨模様の日々が続いた2017年8月。日照不足が声高にいわれる一方、日中の最高気温が30度以上の真夏日が連日続くなどの暑さはそれなりに続いたなか、コンビニで売られているおでんの販売が好調だという。いったいなぜなのか、大手3社に聞いてみた。
「冷たいものばかりだと飽きるのでおでん」
業界最大手のセブンイレブンでは、1979年以来、「おでん」を販売している。店によって異なるものの、なかには年間を通じて売っている店もあったという。
今年8月15日からは、それまでおでんを扱っていた店も含めてリニューアルのかたちで、全店舗でおでんの発売を一斉開始、売れ行きは好調という。同社広報部は
「7月の暑さから体が慣れ、冷たいものに飽きて温かい食べ物を食べたいと思う人が増えたのだろう」
と売れ行き好調の理由を分析した。
7月に梅雨明けし、暑くなると人は冷たいものを好む。だがそれも8月になると、暑さにも慣れたことに加え、冷たいものばかりだと飽きてくることから、おでんといった温かいものを食べるようになるのだという。また、暑い日と涼しい日があったりと、気温差や肌寒さからも好まれるのだそうだ。
具材としては、冬にも人気のある大根、卵、白滝がよく売れているという。
ファミリーマートでは、8月22日からおでんの発売を全国的に開始した。それまでは一部店舗で先行発売をしており、好調だったと話す。いわゆる「夏のおでん」は、1980年頃から一部店舗で始めたという。
こちらも人気の具材は大根と卵だという。春先までは続けるが、いつ終わらせるかはセブンイレブン同様に各店舗の店長の判断次第だという。
ローソンでは、2017年は全国の店舗で8日からおでんの発売を開始し、年明けの春先までは続けるが、いつ終わらせるかはこちらも各店舗の判断にゆだねているという。
おでんが本格的に売れ出すのは9月以降だと話したが、夏については
「夏は冷房で冷えた体を温めようとする女性の方々におでんが好まれます」
と話した。人気の具材は大根、たまご、白滝だという。カロリーを気にしたり、ヘルシー志向の客らに好まれるという。