自分の死後に残るフェイスブックどうする SNSでも「終活」考える時代

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友人に管理人は任せない理由

   日本では「おじさんツール」と思われがちなフェイスブックだが、総務省の「平成29年(2017年)版情報通信白書」では少々違う結果が出た。2016年の主なSNSの利用率を年齢別にみたところ20代は54.8%と最も多く、次いで30代が51.7%、40代34.5%、50代23.5%となる。60代も調査対象の10.6%は利用していると答えた。若い世代が積極的に活用している事実がはっきりしたのだ。

   20代、30代であれば、自分の死と向き合うことはまずない。そこでJ-CASTヘルスケアでは、フェイスブックアカウントを持つ40代後半の男性4人に、意見を聞いた。

   自分の死後にアカウントを残すかどうかは、考え方が割れた。「死んだら物理的に無になる」という考えから消したい、いや亡くなった人の足跡が多く残っている社会が好ましいと思うから残したい、といった具合だ。「追悼アカウント管理人」を指名している人はいなかったが、頼むとしたら妻のほか、「全くの第三者」との回答もあった。こう答えた東京都在住の47歳男性は、「妻を選んだ場合、懐かしく、またいい思い出はあるが、そうでないものも含まれているだろうから」という。

   一方で、管理人に友人は選ばないようだ。「頼まれても困るだろう」という気遣いのほか、肉親に任せないことで「家族が傷つくかもしれない」(神奈川県在住、47歳男性)。

   実は4人とも、現段階で自分の死後のアカウント管理をどうするか詳しくは決めていない。まだその年齢に達していないとの思いのようだ。実際に、働き盛り世代で「追悼アカウント管理人」の指名ほか準備をしている人は、どれほどいるのだろうか。

   とは言え「縁起でもないこと」だが、人生はいつ何が起きるか分からない。米紙ニューヨークタイムズ電子版は2017年1月18日付記事で、SNSをはじめとする「デジタル遺産」を特集した。ポイントは、死後に自分のアカウントを、またそこに入っているデータをどうするか。そのうえで記事は読者にこう促している。

「憂うつになるかもしれないが、遺言状を書くのと同じように、これも『終活』の一部だと考えよう」
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