ウイスキーの味わい深さ 「水で希釈」に理由あり

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ウイスキー内で起きている変化がポイント

   シミュレーションの結果判明したのは、グアイアコールが本来持っている性質に基づいた変化だ。

   グアイアコールは「疎水性」と「親水性」、つまり水に溶けにくい性質と溶けやすい性質、相反するふたつの性質を兼ね備えている。ウイスキーのアルコール度数が59%を超えた状態ではグアイアコールは水やアルコールと全体的に混ざり合った状態となっているが、度数が58~45%の間になるとアルコールと選択的に混ざり合い、気体に接している部分に集中していることが確認された。

   つまり、樽の時点では59%を超えているウイスキーに水を加えることでグアイアコールの分布が変化し味わいも変化する。グラスに注ぐと表面にグアイアコールが集まり、口にふくんだときには味わいが増しているというわけだ。ここに数滴水を落とせばより味わいが深まり、際立つ可能性もあるだろうと両博士は指摘している。

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