効果はないうえに副作用が
研究にあたったエラスムス大学のシータ・ビエラ・ゼインストラ博士は8月10日付のロイター・ヘルスの取材に対し、グルコサミンの効果を示す研究の多くは企業からの資金提供が行われており、そのほとんどはデータが伏せられていたとコメント。中にはデータが消されて確認できなかったものもあったという。
今後も検証は続ける予定で、5年おきに新たな比較試験のデータを集めるため、世界中の研究者に協力を求めている。
効果がなくても無害なら、それで本人が満足するからいいのではという考え方もできなくはない。しかし、ビエラ・ゼインストラ博士はグルコサミンにも胸やけや眠気、頭痛、アレルギー反応、体重増加、下痢、腹痛といった副作用があることは確認されているとし、次のように指摘していた。
「確かにグルコサミンは天然製品で食品と同じでリスクは低いが、潜在的な副作用はあります。そのうえひざの痛みに有益であるという証拠はほとんどない以上、経口摂取を控えるほうがいいでしょう」