紫外線が怖すぎ!老化と疲労を進める 夏バテ解消にぬるま湯と炭酸入浴剤

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   真夏の疲れがどっと出てくるこれからの季節。気をつけるべきは、紫外線と外と内の寒暖差だった。

   特に紫外線は最新研究で、肌荒れの原因になるだけではなく、老化や疲労の原因にもなっていることがわかった。超簡単な夏のだるさ解消法を紹介する。

  • 暑い夏は寒暖差に注意
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紫外線は「100害あって1利のみ」と心得よ

   「紫外線で老ける! その恐るべきダメージとは!」。番組では冒頭、顔が半分だけ老化した白人男性のショッキングな写真を紹介した。顔の右半分は健康そうな50代だが、左半分は80代くらいに老け込み、皮膚が垂れ下がっている。男性は米国人で、北米を南北に往復する長距離トラックの運転手だ。どうしてこんな顔になったのか。紫外線に詳しい東京慈恵会医科大学付属病院の上出良一医師(皮膚科)がこう説明した。

上出医師「この運転手は、北と南を結ぶ400キロの道のりを28年間、毎日運転していました。太陽が東にある午前中は南下し、太陽が西にある午後は北上しました。左ハンドルだから常に左側から強い紫外線を浴び続け、左側だけがただれたのです。紫外線は『100害あって1利のみ』と言われます。その1利とは、体内でビタミンDをつくるだけ。紫外線の作用の大部分は皮膚にダメージを与え、老化を引き起こします」

   この運転手のように、肌がただれる老化を『光(ひかり)老化』と呼ぶ。肌の老化の80%が「光老化」だ。

   紫外線がいかにダメージを与えるか、5人の中年男女で実験した。女性2人は肌の悩みはないという。Aさんはゴミ出しの際も日焼け止めを塗る徹底ぶり。Bさんは、若いころ子供と走り回る生活で紫外線を浴びた。男性陣3人は全員紫外線のケアを全くしてこなかった。その中でもCさんは日焼けサロンに通い真っ黒だ。上出医師が5人の肌の弾力度を特殊な機器で検査した。「150ms」を標準値に数値が高くなるほど弾力性が失われる。Aさんはケアの甲斐があり「130ms」と若々しい弾力。一方、Bさんは「175ms」で弾力性が失われていた。男性陣の中では、「日焼け大好き」のCさんが最年少なのに「145ms」と、年齢の割に弾力がないことが目立った。

日焼けすると自律神経のバランスが崩れて疲れやすく

   「光老化」は、肌の弾力性をなくすだけでなく、シミやシワの原因になる。肌が紫外線に当たると表皮の一番下にあるメラノサイトが活性化しメラニン色素を分泌し肌を黒くする。またコラーゲンを作り出す機能が低下し、真皮を正しい構造に保てなくなりシワとなる。さらに、水分バリアが壊され、乾燥肌になりやすくなる。スタジオで5人の肌の「水分量」を測ると、最年少なのに「日焼け大好き」のCさんが突出して水分が少ない結果が出た。

上出医師「光老化は慢性的に紫外線に浴びた人のなれの果てですが、最近、紫外線を多く浴びるとダルくなるなど、紫外線と疲労との関係が注目されています」

   今度は5人の男性を被験者に、紫外線を浴びると疲れる実験を行なった。日なたと室内で交互に40分間ずつ椅子に座った状態で過ごしてもらい、疲労値を比較する。日なたと室内は同じ気温、湿度に設定した。違うのは日なたでは紫外線を浴びることだ。5人とも日なただと疲労値がアップした。紫外線を浴びると、交感神経と副交感神経のバランスが崩れるためだ。しかし、室内に戻ると疲労値は低下した。ところが1人、先ほどの「日焼け大好き」のCさんだけが逆に疲労値が高くなった。上出医師がこう説明した。

上出医師「普段から紫外線を浴びているため、体の自然な放熱作用がうまく働かなくなっていると考えられます。室内でも熱を放出させるためにたくさん汗をかく必要があり、エネルギーを使い果たしてしまったのです」

   もう1人、日なたで疲労値が高かったDさんには日焼け止めを塗ってもらった。すると、ほかのメンバーに比べ、日なたでの疲労値がグッと減った。一方、Eさん、Fさんは疲労値が上昇。Fさんに至っては室内でいったん下がった疲労値が、日なたでは2倍近くに高くなるという結果に。

上出医師「外で座っているだけで疲れてしまう現象を『サンバーン』(サン=太陽・バーン=やけど)といいます。その時、炎症を起こす物質が体中を回り、疲労の原因となっているのです。紫外線によって傷つけられた細胞や遺伝子を修復しようと、無意識に体力を消費して疲労感が増すのです」

サングラスは濃い色より薄い色が目に優しい

   サンバーン対策が「日焼け止め」だ。しっかりと日焼け止めを塗ったDさんは疲労を抑えられた。上出医師によると、ほかに緑黄色野菜が皮膚を酸化させる活性酸素を除去する働きがあるビタミンA・C・Eが豊富で、夏バテの回復や肌の光老化を防ぐのに効果的だ。また、紫外線は皮膚だけでなく、目からも入る。紫外線を長年浴びると白内障を起こす。対策法にサングラスがあるが、濃い色のサングラスは目の瞳孔が開いてしまい、逆に多くの紫外線が目に届く結果になる。薄い色のサングラスの方が目にはよいという。

   さて、紫外線以外に、夏のだるさを引き起こすもう1つの原因が、暑い外と涼しい室内との「寒暖差」だ。番組では以前に、夏の炎天下35度を再現した部屋に20分、クーラーの効いた25度の部屋に20分、交互に7回入る実験をした。最初に炎天下の部屋に入った人は大粒の汗をかいたが、7回寒暖差を繰り返した後は汗をまったくかかなくなった。寒暖差により自立神経が乱れ、体温調節ができなくなるためだ。体の熱を下げられないと疲労が蓄積し、夏バテ状態になる。そんな時のとっておきの疲労解消法を、慶応義塾大学神経内科の舟久保恵美医師が紹介した。

舟久保医師「ゆっくりお風呂に入ることです。夏は38度ほどのぬるま湯につかると、体の熱を効果的に取り除くことができます。ぬるま湯にはリラックス効果があります。その際、炭酸入りの入浴剤を使うといいですよ。炭酸には抹消の血管を開く効果があり、寝苦しい夜の睡眠不足解消にもつながります」
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