気象病は古傷の痛み、心筋梗塞、脳出血まで
日本気象協会のサイト上で、2017年8月1日以降の天気図を確認すると、日本列島は連日、低気圧が接近していた。この間、北日本から東日本にかけては、夏空をもたらす太平洋高気圧は全く存在感がない。8月5日~9日には、台風5号がゆっくりと通過し、各地に大雨をもたらした。
低気圧がもたらす健康への影響として近年注目されているのが、気象病だ。J-CASTヘルスケアでは2016年8月29日付の記事で触れている。原因として「気圧の急激な変化による自律神経の乱れ」を挙げた。
気象病に関して言及しているサイトのうち、湧永製薬の説明を一部引用しよう。代表的な症状だけでも「古傷の痛み、頭痛、関節リウマチ、神経痛、狭心症、血栓、尿路結石、気管支喘息、心筋梗塞、脳出血、感冒、胆石、急性虫垂炎」と多い。発症のメカニズムは先述した自律神経の乱れという説以外に、気圧の急激な低下で「体内にヒスタミン又はヒスタミン様物質ができて、体内の水分が貯留し、平滑筋の収縮、血管の透過性、炎症反応が増強されるため、気象病が誘発される」説、さらに急激な気象の変化を「ストレス」ととらえてしまう説が挙げられている。
相手が天候だけに、原因を取り除くのは不可能だ。発症予防のために、気圧の変化を原因とするむくみへの対策、また規則正しい生活や適度の運動で、気圧の変化に負けない体づくりを勧めている。