納豆と豆腐の健康効果はこんなに違う! 発酵パワーが心臓病・高血圧を2~3割減

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主役・脇役たちが大活躍の納豆の健康パワー

   調査は全国7カ所の保健所管内に住む40~69歳の男女4165人を対象に行なわれた。1993年の調査開始時点では全員正常な血圧だった。5年後に再び血圧を測り、その間の食生活を詳しく調べ、5年後の高血圧発症リスクとの関係を比較した。その結果、納豆や味噌などの大豆発酵食品をよく食べた人は、食べなかった人に比べ、約20%以上発症リスクが抑えられた。ところが、大豆食品をよく食べた人は食べなかった人に比べ、発症リスクはほとんど変わらなかった。

   では、大豆発酵食品の何に効果があったのか。研究チームは発表資料の中でこうコメントしている。

「大豆イソフラボンは(発酵によって)イソフラボンアグリコンに変わります。アグリコンとは分子がバラバラになった状態のことをいい、イソフラボンが分解され腸に吸収されやすくなります。そして、イソフラボンは血管の壁が動脈硬化によって厚くなるのを防ぐ働きをすると考えられます」

   つまり、もともと大豆イソフラボンには血圧を下げる作用があったが、そのままでは吸収されにくい状態だった。発酵することによって分解が進み、吸収されやすくなるわけだ。研究チームのコメントはこう続く。

「また、大豆発酵食品にポリアミンという細胞の増殖や分化を助ける成分が多く含まれています。これが(血管を若々しくさせ)降圧作用に影響を与えている可能性もあります」

   納豆の健康効果には、主役の「ナットウキナーゼ」以外にも多くの脇役が活躍しているようだ。

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