ツイッターに投稿された東京駅の写真に「綺麗」「めちゃくちゃ感動」といった多数の声が寄せられている。
雨水が地面に広がる夜の丸の内口。東京駅の夜景が地面に反射し、建物が上下対称に綺麗に映っている。J-CASTニュース編集部は2017年8月18日に撮影・投稿した「Taro OTSUKA」さんにメールを通して取材した。
「待つことが大事」
今回のツイートは、8月16日22時頃に投稿された。8月18日16時時点で3万2186リツイート、「いいね」は7万9246を超えた。ツイッターには、
「雨も小雨とか霧雨位が一番綺麗なんですよね...」
「めちゃくちゃ感動しました!」
「まるでCGのような綺麗さ...!」
といった声が多く寄せられている。
撮影したのは8月16日19時頃、東京駅丸の内口前の広場にて。
「EOS-1D X Mark II」という一眼レフに、「EF 16-35mm F4L IS USM」というレンズを装着して撮影したという。
雨のなか、撮影で工夫した点として、
「風景写真全般に言えることですが、『待つ』ことです。今回の写真も、アングルを決定してから40分ほどシャッターチャンスを待ち続けました。風景は、その場にいる、また歴史を作ってきた、そしてこれから来るであろう人、全員のものなので、自分一人が意図しない事象に直面したとして、逆にそれをポジティヴに捉えられる姿勢も必要かと思います」
との心構えも示した。
雨の日の東京駅の写真を撮った理由について、
「鏡面反射の撮影が好きなことが第一、今回該当アングルの広場の工事範囲が変わったことにより、今回のアングルが得られることを知っていたことが次点にきます」
という。
雨の日については、
「雨の日は、撮影に関わらず昔から好きです。撮影者の絶対数が減るために、まだ誰も得たことのない視点を探れるのではないか、という希望もあります。写真家として、誰かと同じ写真を撮るよりは、新しい一枚を探りたいなと思っております」
と話す一方で、
「雨の撮影で気をつけることは『面倒だな』という自分との戦いです。好きだと言っても、晴れてる日のように荷物は地面に置けませんし、雨具がなければ体は冷えます。本能的にどうしても撮影までにワンクッションが生じてしまいます。ですがそれを一歩踏み込んでファインダーを覗いてみると、きっと想像を超えた世界が広がっております」
と雨の日ならではの留意点を話した。
「Taro OTSUKA」さんは普段、広告写真事務所で広告写真を撮影している写真家で、広告カメラマンとして働いている。
東京駅については、
「東京駅は広告写真の撮影において何度か撮影に足を運んでおりましたが、オフで来るのは今回が初めてになります。今回の撮影ポイントは仕事中に目をつけていました」
とのこと。
今回の反響については、
「ただただ驚くばかりです。 『バズる』という経験を初めてしたのもありまして、いろんな意見を読ませてもらってもいます(合成してる!と糾弾されたり笑)ただ、皆さん、風景に対して愛情を持たれているのだな、と実感いたします。また、私が見たコメントの中には『友人たちが送り出してくれた光景が蘇った。あの日は晴れだったけど(意訳)』というものもあり、人それぞれの思い出として大切な場であることを再認識いたしました」
と意外な反響もあり、驚きを隠せない様子だ。