子供の食物アレルギー 「早期に食べさせる」&「肌ケア」で予防できる

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【すくすく子育て】(Eテレ)2017年8月12日放送 「食物アレルギーの新常識」

   子の「食物アレルギー」に神経を尖らせる親は多いだろう。月齢が進んでも、アレルゲン物質が入ったものはなかなか食べさせられないという人もいるのでは。

   しかし、食物アレルギーはむしろ「早くからアレルゲンを食べるのが予防や治療に効果的」だという。食物アレルギーの新常識について、国立成育医療研究センターアレルギー科の大矢幸弘医長と、神奈川県立こども医療センターの馬場直子皮膚科部長が、親の悩みに答えながら解説した。

  • 早くからアレルゲンを食べさせるのが肝心(文と写真は関係ありません)
    早くからアレルゲンを食べさせるのが肝心(文と写真は関係ありません)
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食物アレルギーは遺伝しない

   東京都の奈良咲希乃(さきの)ちゃん(10か月)は6か月頃から離乳食を始めたが、母親の佳代子さんに多くのアレルギーがある上、父親の大吾郎さんは昔小児ぜんそくとアトピーを患っていたため、咲希乃ちゃんにもそうした症状が出るのではないかと心配で、アレルゲンになりそうな食材をまだ食べさせられていないという。

大矢氏「食物アレルギーは遺伝しない。ぜんそくもアトピー性皮ふ炎も、親がそうだったならなりやすいという傾向はあるが、必ず遺伝するわけではない」

   ではなぜ食物アレルギーが発症するのか。

大矢氏「まだ完全に解明されていないが、湿疹のある赤ちゃんが食物アレルギーになりやすい」

   荒れた皮ふに食べ物などのアレルゲンが触れて体内に入ると、異物と認識して体が抗体を作りアレルギー反応を起こしてしまう。口から食べるより先に皮ふから入ると抗体ができるので、アレルゲン物質を避けるとかえって食物アレルギーのリスクが高くなってしまう。

馬場氏「現代は空気全体が乾燥しやすく、気密性の高い住居で夏も冬もエアコンを付けるため室内も乾燥する。清潔志向で石けんをたくさん使って体をきれいにしようとするあまり、洗いすぎたりこすりすぎたりして本来肌が持っているバリア機能を壊している傾向がある。赤ちゃんの時から保湿するのが大事」
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