冬に流行のRSウイルスが早くも猛威 幼児が肺炎に、年間約30人が死亡

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   乳幼児に肺炎を引き起こす「RSウイルス感染症」の患者が急増し、2017年8月6日までの1週間の患者数が昨年同時期の約5倍となっていることが国立感染症研究所の調べで分かった。

   RSウイルス感染症は秋から冬に患者が増えるが、近年、流行が前倒しになる傾向にある。今年はすでに流行期に入ったとみられ、同研究所では注意を呼びかけている。

  • しっかりと手洗いを
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ワクチンはなく、予防には手洗いとマスク

   2017年8月15日の同研究所の発表によると、全国約3000の小児科医院からの報告では、今年の第31週(7月31日?8月6日)の患者数は4934人で、昨年同時期の1082人を大幅に上回った。都道府県別では、東京(583人)、神奈川(519人)、大阪(400人)、福岡(374人)と大都市圏で多い。ほかに北海道(245人)、福島(189人)、鹿児島(163人)、新潟(152人)、愛媛(120人)、岩手(100人)などで目立った。

   RSウイルス感染症は、発熱や鼻水など風邪のような症状が出る呼吸器感染症だ。通常は軽症ですむが、重症になると激しいせきが出て、肺炎や気管支炎引き起こす。1歳未満の幼児や高齢者がかかりやすい。心臓疾患などがある子どもが合併症を起こすと死亡する例もあり、RSウイルス感染症が原因で年間30人前後が死亡していると推定される。ワクチンはなく、接触や飛沫(ひまつ)感染でうつる。同研究所では「予防には、マスクやうがい、手洗いをしっかりすることが大切」と呼びかけている。

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