あの「風雲児たち」を、三谷幸喜の脚本でドラマ化、しかも「真田丸」のキャストが勢ぞろい――そんな大型タイトルの話題が飛び込んできた。
2017年8月16日、NHKは2018年1月放映の「正月時代劇」企画として、みなもと太郎さんの漫画『風雲児たち』を原作とする「風雲児たち~蘭学革命(れぼりゅうし)篇~」を放送すると発表した。
スタッフにも三谷作品の常連が
『風雲児たち』は1979年に「月刊少年ワールド」でスタート、以来連載誌を代えながら現在まで続く歴史長編だ。関ヶ原の合戦から始まり、幕末にいたる日本史を、先進的な解釈と、ギャグとで描いた大作で、みなもとさんは2004年、本作をはじめとする歴史漫画で、手塚治虫文化賞特別賞を受けている。
ドラマ版では江戸時代中期、『ターヘル・アナトミア(解体新書)』翻訳に取り組んだ蘭学者・前野良沢、杉田玄白らを中心とした物語を映像化する。
キャストには昨年の「真田丸」出演陣が勢ぞろいし、良沢を演じるのは「真田丸」で大谷吉継を演じた片岡愛之助さん、玄白は豊臣秀次の新納慎也さん。石田三成の山本耕史さんは平賀源内に、そして真田昌幸役で人気を呼んだ草刈正雄さんは、権力者・田沼意次を演じる。演出を手掛ける吉川邦夫さん(NHKエンタープライズ)も「真田丸」のプロデューサーだ。このほか、「清州会議」など三谷映画の常連・荻野清子さんが音楽を担当する。
三谷さんは小学生時代からのみなもとファンで、過去作『冗談新選組』の復刊時には2人の対談も収録されている。今回のドラマ化にあたって発表したコメントでは、「歴史ファン、みなもとファンとしてこれ以上の喜びはありません」と興奮を隠していない。